八ツ場(やんば)ダムの建設再開にゴーサインを出した“茶番劇”の制作、出演は国土交通省だった―。1日、衆院予算委員会で日本共産党の塩川鉄也議員が明らかにした同ダム検証会議の顔ぶれ。“建設先にありき”だった会議の中身を見てみると…。(矢野昌弘) 八ツ場ダム建設の是非を“予断なき検証”をしようと2010年10月から国土交通省関東地方整備局が開いた「検討の場」幹事会。 幹事会のメンバーには、同ダム事業に参加する1都5県(東京、埼玉、群馬、千葉、茨城、栃木)の関係部長13人が名を連ねました。 塩川議員の調査で、このうち群馬、千葉、茨城の3県4人の部長が国交省からの出向者(表参照)だったことが判明しました。自治体の代表として、検証する側の参加者が、国交省の“身内”だったことになります。 全10回の幹事会の議事録を見ると、国交省出向者が同ダム建設を強硬に主張したことがわかります。 第1回の会議では、群馬