公益財団法人朝鮮奨学会(ちょうせんしょうがくかい)は、日本の大学・高校に在籍する朝鮮人留学生(戦後に韓国人と朝鮮籍)に対する奨学・育英事業を行う為に設立された元文部科学省所管の財団法人である。 大韓帝国に置かれた日本の在韓公使館内の学事部留学生督学事務課に設置された日本への朝鮮人留学生奨学金をルーツとしている。日韓併合後から戦前までは朝鮮総督府が監督する朝鮮人留学生の支援部署であった。1943年に10月1日に野口遵の全財産3,000万円(当時)の内500万円の寄付を受け、法人として設立、財団法人の認可を受ける[1]。この時期の朝鮮半島からの留学生は2万人を数えた。 戦後は在日朝鮮人理事による奨学事業を再開させたが、直後の朝鮮戦争勃発により内部にも南北対立の余波が及び、混乱を招いた。その後、文部省の指導などにより朝鮮総連、韓国民団の所属理事数を同数にし、理事に日本人を加えるなどの立て直しが行