→Hardcoverを購入 →Paperbackを購入 文字についてはいろいろな本を読んできたが、本書はきわめつけユニークな本である。わたしは文字コード問題から文字に興味をもった人間なので、"A Computational Theory of Writing Systems"(文字のコンピュータ理論)という表題を見て文字コードの本だろうと思って注文したが、予想ははずれた。 著者のスプロートはコンピュータによるテキスト読みあげシステムの研究者で、機械で読みあげるというプラグマティックな視点から文字を考察しているのである。 動いてなんぼの世界で仕事をしている人なので、表音文字 vs 表意文字(表語文字)の二分法などは最初から眼中にない。快刀乱麻を断つというか、ズバリ、ズバリと言い切る断定口調の文体とあいまって、実に痛快だ。 驚いたのはインド系の文字やハングルのような結合音節文字と、漢字やマヤ文