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ブックマーク / uakira.hateblo.jp (25)

  • オルタネートゴシックがゴシック体の起源という迷信 - 日本語練習虫

    1903年に American Type Founders からリリースされた Alternate Gothic がサンセリフ系の活字書体を「ゴシック」と呼ぶ流儀の源だという俗説は、日のこととしてもアメリカのこととしても適切ではない――という件を、ざっくり記します。 アメリカの状況について、例えば Boston Type Foundry の1860年版活字見帖を見ると、ブラックレター系統のものが「Black」とか「Anglo-Saxon」とか「Text」なんていう風に呼ばれています(http://archive.org/stream/condensedspecime00bost#page/n47/mode/2up)。サンセリフ系統のものの呼び名は「Gothic」です(http://archive.org/stream/condensedspecime00bost#page/n81/mo

    オルタネートゴシックがゴシック体の起源という迷信 - 日本語練習虫
  • 片塩二〇一〇が引用する片塩二〇〇二aと二〇〇二b - 日本語練習虫

    片塩ファンなのに残念ながら「第2回タイポグラフィ学会研究論文発表会2011」を聴講しに出かけられない東夷の己。学会誌を再読。 三〇〜三一頁に「参考文献」が掲げられてる中に: 片塩〔二〇〇二a〕「木昌造の活字づくり」『活字をつくる』ヴィネット四号、朗文堂、二〇〇二年 片塩〔二〇〇二b〕『富二奔る――近代日を創ったひと』ヴィネット八号、朗文堂、二〇〇二年 ――とあるんだども、片塩ファンの己は、もちろん双方持ってゐる。 …… 学会誌八六頁、「牧はまた、その実物をもっているとしたが、閲覧を希望した際に「オレが死んだら、そこの京橋図書館に『治三郎文庫』ができる約束だから、そこで見られるさ」ということであった〔片塩、二〇〇二〕が、牧の死後も『治三郎文庫』は開設されず、蔵書は古書市場に流出しているようである」とあるのは、もちろん、「二〇〇二b」の九七〜九八頁の話。 学会誌一〇五頁、「また、一号や初号

    片塩二〇一〇が引用する片塩二〇〇二aと二〇〇二b - 日本語練習虫
  • 三谷幸吉は「おうちょく」バカだったんだろうか - 日本語練習虫

    片塩二朗「弘道軒清朝活字の製造法とその盛衰」(『タイポグラフィ学会誌04』二〇一〇)八五頁に、①《三谷の前半生の記録は海軍に徴用されたとする記録をみるばかりで乏しいが、大正時代の初期に、忽然と労働運動の闘士として神戸印刷工業組合(ママ)の機関誌『活叫』に登場する。同時に欧文植字工の特異な職能団体だった「欧友会」の関西支部長としてもさかんに活動をくりひろげた。欧友会にはままアナーキストや体制激烈批判派がいて、なにかと物議をかもす団体でもあった。》と、『活字に憑かれた男たち』(朗文堂、一九九九)に記した話が再掲され、続けて②《その後東京に転じた三谷は、博文館印刷所(共同印刷の前身)に勤務したが、職種はやはり欧文植字工であった。この職種は俗に「おうちょく」と呼ばれ、この時代の活字版印刷工の多くのように、尋常小学校を卒業し、徒弟修行から欧文植字職人としての途を歩むには、相当に強固な意志と、自助努力

    三谷幸吉は「おうちょく」バカだったんだろうか - 日本語練習虫
  • 東京築地二丁目「活版製造所」M15『貮號活字總數目録 全』 - 日本語練習虫

    読んで字の如く。 以前記した、長崎県立長崎図書館が所蔵する「活版製造所」の『貮號活字總數目録』の件なんだども。 このたび実見することができた。 奥付には東京築地二丁目十七番地の活版製造所とあり、版心に「東京築地活版製造所」と記されてゐる。 板倉雅宣『活版印刷発達史』(asin:4900175153)に記載された中で総数見として最も古い、境田稔信氏所蔵の平野活版製造所『活字總數目録 全』(M11、四号総数見)に次ぐ、最古期の総数見である。 残念ながら仮名はすべて「様」であり「和様」は存在しなかったんだども、『明朝体活字字形一覧』にある小宮山博史氏所蔵のM25二号と比べることで、例えば国字の呎は明治十五年から二十五年の間に活字化されたやうだとか、「叱」は明治十五年から延々この形なんだなぁとか、ちょっと見ただけでも色々のことに気づく。 じっくり見れば、その十年の間の手入れ具合がより詳しく

    東京築地二丁目「活版製造所」M15『貮號活字總數目録 全』 - 日本語練習虫
  • 2010-09-27

    NEXCOが道路標識に使う書体を道路公団標準文字(公団ゴシック・JHゴシック)からヒラギノに変えるという話題に対して、NEXCO中日が行った新旧書体の実証実験が看板文字サイズの変更をも伴ふ試験だったため、旧書体のままサイズ変更のみの試験をなぜやらなかったのかと訝る声がtwitterで散見された。 確かに、旧書体(JHゴシック)は高速移動中の視認性を追求して設計された特殊な書体である点が知られ、例へば東名高速道路「愛鷹」(あしたか)パーキングエリアの「鷹」の字*1や同「遠州豊田」パーキングエリアの「州」「豊」の字*2など、略字化することで視認性を向上させている例が二〇〇九年十一月放送のタモリ倶楽部「フォントにあった怖い話」で取り上げられてゐたりする。 放送では、高速道路の標識が「時速一〇〇キロで一四〇メートル離れた標識を五〜六秒で視認できる」ことを基準に作られてゐることが紹介されてゐた。

    satoschi
    satoschi 2010/09/28
    詳しくはこちらで。
  • スーパー学参フォント - 日本語練習虫

    公有フォントづくりに挫折した後、M+フォントの進捗に深く感動しつつ、どんな企画なら自分自身再び立ち向かえっぺか考えたことがある。 その際に、現在流行中のUDとは違う意味でのユニバーサルフォント、教科書限定にしておくのは惜しいからあちこちで使おうよと自然に受け入れてもらえるようなフォントなら公有ベースの意味もあるんじゃないかと思い、太ゴシック(特太ゴシック)の代りになるものと細ゴシック(中ゴシック)の代りになるものを生み出すための方向性を妄想した。 どうして太・細ゴシックかというと、小学校の教科書で文が教科書体である他に見出し活字として角ゴや丸ゴの太いのと細いのが求められているからだ。 現時点で改めて整理してみると、そんな書体を生み出す方向性を、三通り考えていた。 ひとつめの方向は、現行の手書き系デザイン書体を学参化するような感覚の作り方。手書き感と活字感を巧みにハイブリッドした書体を、学

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  • 埼玉県『小学生徒教草』(明十一博聞社)の活字サイズ - 日本語練習虫

    明治大正期における号数制の金属活字について、それが未知の活字書体である場合、刷られたインクの跡を見て「三号」なのか「四号」なのかを決定するのは意外に難しい。活字尺を当ててみても、小ぶりな字面の三号活字をあまり字間を空けずに組んだのか四号活字を空けて組んだのかが判別できない場合があり得るのだ。 数年前に言及した、印刷局の明治十八年型三号活字によく似た書風の仮名書体。『聚珍録』第三篇が当該書体について「図は痩々亭骨皮道人変輯『滑稽記事論説戯範』の自序で、仮名は和様、築地、更に印刷局などのものが混植されている。三号活字。」と記してゐるため判断に困りつつ、己は仮称博聞四号と呼ぶことにしてゐたんだども、このたび、その最初期用例である埼玉県『小学生徒教草』(明治十一年博聞社)を、埼玉県立浦和図書館の埼玉資料室で実見する機会に恵まれた。 写真は、左が表紙で右が自作のマルチ活字尺。この自作マルチ活字尺の特

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  • ローマン体欧字活字の歴史と明朝体漢字活字の歴史 - 日本語練習虫

    @i_mediator 様 ロバート・モリソンの『五車韻府』が、オンラインで参照できてしまうとは、ありがたくも恐ろしい世の中になったものであります。 1820年版: http://books.google.co.jp/books?id=6zkOAAAAIAAJ&ots=c-EQnG9uX-&dq=Morrison%20Chinese%20Dictionary&pg=PP2#v=onepage&q&f=false 1865年版: http://www.archive.org/stream/dictionaryofchin00morr#page/n11/mode/2up さて、Robert Morrison『A Dictionary of the Chinese Language: Chinese and English arranged according to alphabetically

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  • 明朝体が広く使われるようになったのはTimesに合わせるため説? - 日本語練習虫

    1920年代に開発され1932年にTimes紙でデビューした、英国モノタイプ社の活字書体「Times」について、《明朝体が広く使われるようになったのは、英字Timesに合わせるためだ》といふ説があるといふんだが。 日語明朝体活字といふモノに限っても、現在我々が「オールドスタイル」と呼ぶ明朝体活字書体は19世紀のうちにあらかた開発が終ってゐる。確かに円ブームはTimes書体誕生の頃から始まるわけだが、19世紀末を迎えつつある『日清戦争実記』の頃に秀英四号が独自書風を確立し、続けて1898年(明治31年)に築地体後期五号仮名がデビュー。 20世紀を迎えた『日露戦争実記』の頃には、「現在我々が目にしている明朝体活字」が押しも押されもせぬスタンダードだった。 …… そんな日語明朝体活字、実は明治10年代に基書体の地位を脅かされたことがある。弘道軒清朝体(楷書体活字)が東京日日新聞の文活字

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  • 三谷幸吉が「神を創った活字研究者」となった訳 - 日本語練習虫

    かつて尼崎市立地域研究史料館長を勤められた故小野寺逸也氏の論文「第一次大戦後の印刷労働運動と三谷幸吉」が収められた神戸市史紀要『神戸の歴史』第23号と、その補遺が収められた第24号が届き、熟読。 三谷の神戸時代については、おそらくこれ以上の調査結果は出て来ないだらう、一流の仕事。 ところで、日の記事の表題は片塩二朗『活字に憑かれた男たち』(朗文堂、1999)の三谷に関する章を踏まえてゐる。 片塩氏の記述には、次のやうなものもある―― このひとは、印刷の歴史と、活字の技術にかんする著作をのこしました。とりわけこの国の印刷史の人物列伝の調査は、丹念で詳細をきわめたものでした。 しかし歴史上の人物を追うあまり、ついうっかり、自分の資料をのこすことを忘れてしまったようです。つまり三谷のことは、その生没年はおろか、出生地から業まで、なにもかもがわからなくなっていました。 ――んだども、小野寺論文

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  • 大熊肇さんのブログに秀逸な記事が立て続け - 日本語練習虫

    以前記した、『今井直一「活字書体と読み易さ」の時代背景』(20090710)に関連して。 昭和十四年六月の東京朝日新聞を見ると、『印刷術』を書いた元印刷局の工学博士で印刷学会の会長である矢野道也が「物質節約技術の立場から」といふ副題で書いた「活字の統制(上)」が六月五日付で、また陸軍軍医学校の教官から東京帝大に移りやがて医学部長にもなった「石原式学校用色覚異常検査表」の石原忍が「眼の保健と衛生的立場から」といふ副題で書いた「活字の統制(下)」が六日付で出てゐる。 『文字の骨組み』(asin:4434130919)に続いて『文字の組み方』(asin:4416610122)を出された大熊肇さんのブログに「新聞の活字は天地を縮めたのではない」といふ秀逸な記事が出てゐたので、その辺をウロついてゐた印刷史散策者の一人として、上記状況ばメモしておく。 当該記事ば拝読してふと思ひ出したのが、「ゴシック

    大熊肇さんのブログに秀逸な記事が立て続け - 日本語練習虫
  • 二すいの形 アレの形 - 日本語練習虫

    再起不能となり果てた自宅PCなんだども、HDDは無事で、フォントファイルをサルベージすることができた。 早速、MS明朝の2.31(XP付属品)、2.50(Vistaβ1付属品)、3.00(Vistaβ2付属品)、2.50 - JIS90(Vista後方互換用)、5.00(Vista付属品)と、HG明朝L-Sunの2.06(Star Suite 8付属品)と3.00(Star Suite 9付属品)で、茨燿梛鬭ば眺めてみた。 先日「幻のMS明朝ver.3.00互換フォント」さ頂戴したKoichiYasuokaさんのコメントによる、「茨」の「二すい」がアレ、「燿」の「ヨヨの上の画がつながっている」、「梛」の「真ん中の横一が2とも右側に突き出ている」――といふ特徴があるフォントは、後に後方互換用に用意された「MS明朝2.50 - JIS90」とは異なるバージョンである「MS明朝2.50」なんぢ

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  • Type、書体、Style、書風、Taste - 日本語練習虫

    先日の書体と書風の件、続き。 FeZnさんの「リュウミンとヒラギノの哲学を垣間見る」における、リュウミンUがLからHまでのウエイトのTypefaceと違ふ「印象」であることを語るための言葉。 下記リョービ明朝において、LとMで打ち込みの初めの箇所やハネの末尾などの処理に共通点があり、BとXBで同じ部分の処理が互いに共通するものの、L・M組とB・XB組とでは違ふ「印象」であることを語るための言葉。 またMにおいてはハネの角度や最終右払いの起筆の位置などが、他のウエイトとは全く異なる個性を持ってゐることを語るための言葉。 さういったことを語る言葉として、己はやはり「書風」が相応しいといふ気がするんだども、「Typeface」とも「Family」ともイコールでは無さげなこの「書風」といふ言葉。 この難儀な「書体」「書風」の語については、古賀弘幸さんが『プラスデザイニング』の「文字。」特集号(2

    Type、書体、Style、書風、Taste - 日本語練習虫
  • 狭義の書体(タイプフェイス)の訳語 - 日本語練習中

    トナンさんが「リュウミンやヒラギノ明朝の違いは「書体」の違いではない」と書かれた記事に対する感想としてしろもじさんが書かれた「印刷文字における書体・字体・字形」といふ記事を見てゐて。 以前「公有フォントの利用と制作のための参考情報」を調べてみた時に、ああ、その「字型」っていふ「Typeface」の訳語、「じかた」って訓むことにすれば日語でも通用するんぢゃね? 感じたことば思ひだした。 このTypefaceといふヤツ、事後的に「広義の書体」と呼ばれ得る「○○○科」を一気に切り開く場合があり、しかも類似Typefaceが現れない段階では一概に広義(「○○○科」)狭義(「○○○属」)と言へないところが厄介だ――例へば、フォロワーの出現によって現在では「ミックスタイプ」といふ「書体」分類(「○○○科」)を生んだリョービ「ナウ」シリーズのデビューを想起――。 まぁ、斬新なTypefaceが登場した

    狭義の書体(タイプフェイス)の訳語 - 日本語練習中
  • 新常用漢字表試案への意見 - 日本語練習虫

    新たに選定された漢字で一般的な訓読み(音読み)が付されていない字種について 「畏(イ)」「萎(イ)」などは「畏れ(おそれ)」「萎え(なえ)」の読みも選定されておりますが、「怨(エン・オン)」に「怨み(うらみ)」の読みが無く「苛(カ)」に「苛め(いじめ)」の読みが無い類の掲出がなされているのは、出現頻度調査データを反映した故でしょうか。 仮に訓読み用例が少なかったのだとしても、表外字であったために訓読み用例が少なかった可能性がある字種については、表内字とする際に訓読みを例示しておかねば、今後の新聞・雑誌・放送等で「漢字はあるのに訓読み文脈で使えない」あるいは「表内字なのにフリガナが必須」という不自然さを生じますまいか。 従来から表内字であった「委(イ)」に今回新たに訓読み例「委ねる(ゆだねる)」を追加せねばならなかったような再改定が近い将来必要とされるであろう事が予想されますので、よほど奇抜

    新常用漢字表試案への意見 - 日本語練習虫
  • 「飛翔体」と共に球春到来 - 日本語練習虫

    侍の連続世界一とか初のみちのくダービーとなった春の甲子園準決勝といった前夜祭が一通り終り、当の球春が一昨日の岩隈とダルビッシュの投げあひで始まった。 開幕三連戦夷狄対決は、FA中村ノリの先制ホームランと決勝タイムリーにより、イーグルスの三連勝で幕を閉ぢた。 満五歳二ヶ月のウチの野郎ッコは、イーグルス戦のテレビ中継を見てゐて9回表、同点に追いつくあたりで血の騒ぎを押さえきれなくなったらしく、盛んにキャッチボールをせがむ。 朝昼晩の三お代わりクンは人生初なんぢゃないか……。 ところで、イーグルス球団初の開幕三連勝を記念すべき日である日昼、各種報道によると朝鮮民主主義人民共和国が人工衛星と称する物体を宙に飛ばしたらしい。 前日の誤探知騒動を含め、現行の常用漢字でなく新常用漢字案にも含まれない「翔」の字を用いた「飛翔体」といふ語の使用について、公用文と看做せる通知においてさうした文字を含む語

    「飛翔体」と共に球春到来 - 日本語練習虫
  • 坂出市と亀岡市の「木偏に豊」地名 - 日本語練習虫

    先日 http://d.hatena.ne.jp/uakira/20071024 で言及した、「木偏に豊」でハリノキとなる国字を含む地名なんだども。 この字に続けて「木」を書いて「ハリノキ」と読む地名が香川県坂出市(府中町)にあったと『新潮日語漢字辞典』さも記さってゐだったんだども、明治の『正式二万分一地形図』で綾歌郡府中村に見える地名は「榿谷」で、5000分の1国土基図(昭和四十二年作成)の坂出市府中町にある地名も「榿谷」、昭和三十八年に編まれた『府中村史』90〜95頁にある「村内の地名」の項に出てくる地名も「榿谷」(92頁)だった。 この地名が昔坂出にあったといふ時の「昔」は、江戸以前の話なんだらうか。 ちなみに現在当該地区は、25000分の1地形図にも見られる通り漢字一文字で「榿」と表記されるやうで、当該地区にある神掛神社の平成六年に建て直さった石柵には寄進者名の上に「榿」「小原

    坂出市と亀岡市の「木偏に豊」地名 - 日本語練習虫
  • 印刷局と前期築地と仮称博聞社の四号平仮名くらべ - 日本語練習虫

    一昨日の「思誠堂うさぎ屋誠こと望月誠の情報求む」と昨日の「思誠堂と由己社の四号平仮名混用資料」に関連して、各々に印刷局・前期築地・仮称博聞以外の系統の四号仮名が混在か? といふ状況ば推し量る目安として、遅まきながら、印刷局(紙幣局)活版部の四号平仮名、前期築地四号平仮名、仮称博聞社四号平仮名を並べて見比べられるPDFば作成しました。 http://dosei3.no-ip.org/~uakira/zatu/hakubun4go.pdf 三月に記した「博聞社の四号平仮名活字について」といふメモで省いた図版ば補ふ資料でもあります。 無いだらうと思ってた「ゑ」が見つかった時の嬉しさといったらもう!! 2014追記:上記dosei3資料のうちPDFはInternet Archiveに保管されておらず記事のみ 「博聞社の四号平仮名活字について」https://web.archive.org/web/

    印刷局と前期築地と仮称博聞社の四号平仮名くらべ - 日本語練習虫
  • 日下部重太郎 - 日本語練習虫

    JIS漢字といふ「実用漢字」に興味を抱く者の一人として、日下部重太郎『実用漢字の根研究』も近代デジタルライブラリーで今回公開されたってのが、うわずら文庫@ココログの『現代国語思潮 続編』(http://uwazura.cocolog-nifty.com/blog/2005/11/__4711.html)と併せて、見逃せない。 件の根研究は博文館の印刷で大日図書から発行されてゐたんですなぁ。――と、テキスト内容よりも文字面が気になってしょうがないといふ同好の士にオススメの品が他にもあるのだらうけれど、己の腐った目に留まらず。お気づきの方、ぜひともご教示くだされたく。

    日下部重太郎 - 日本語練習虫
  • 用字便覧 - 日本語練習虫

    初版発行が七月二十日付になってゐる小池和夫『異体字の世界』(isbn:9784309408576)でも言及さってだ陸軍幼年学校『用字便覧』なんだども、七月三日に発表があった近代デジタルライブラリー大正期追加資料さ含まれったんで、己みてぇな東夷でも気軽に参照できる世の中だ。ありがたやありがたや。

    用字便覧 - 日本語練習虫