北海道電力の送電線の空き容量不足で売電できず、北海道十勝地方で家畜ふん尿を利用したバイオガス発電施設の建設計画の中断が相次いでいる。9月の大規模停電で電源の多様化が求められる中、十勝の全19市町村と関係機関は10日、「十勝バイオガス関連事業推進協議会」を発足させ、打開策を国などに求めると同時に、バイオガス発電の地産地消の方策を検討する。【鈴木斉】 2013年に全域が国の「バイオマス産業都市」に選定された十勝地方は現在、バイオガス発電施設33基が稼働。さらに帯広市や豊頃町、更別村など12市町村で整備計画があるが、北電への売電収入が見込めなければ施設の維持管理が困難なため、計画の凍結が続いている。