FacebookやAmazonにデータを渡す代わりに得る利便性 情報社会学などの領域でよく使われる用語に「ネットワーク外部性」(Network externality)という言葉がある。 たとえば電話は一台だけではまったく意味をなさないが、所有者が2人になれば、その人たち同士で通話が可能になるという利便性が生じる。これがさらに3人、4人、さらには数百人、数千人と増えていけばいくほど、電話網のネットワーク効果が次第に拡張され、ユーザーの有益性は加速的に高まっていく。 こうした現象を指してネットワーク外部性と呼ぶのだが、経済学の分野で言われる「バンドワゴン効果」というのも似たような法則である。 バンドワゴンとはパレードなどにおいて先頭を行く楽隊車のことで、後続する行列が長くなればなるほどあとに付き従う人々が増えていくというもの。要するに“人気がある”とか“話題である”とか“流行している”という