校庭に吹きすさぶ旋風の中、夕日を背にした影が六つ。 影の主らは自分たちの動き出したその宿星の運命をまだ知らない…。 時は2012年、龍脈の乱れから永き眠りに就いていた邪悪なネットイナゴの封印が解かれ、それにより引き起こされた自然災害(炎上)、特に千葉を中心とする超巨大地震によって都市はもとより はてなムラの秩序は破壊され、人々の心は悲しみと絶望に満ち、しなもんはヨソ犬に咆え付いていた…。 「あわわ、どうしよう、ノート探してたらこんな時間になっちゃったよう…、あれ、もうすぐ戒厳令の時間なのに誰かまだ校門の近くに人がいる…?」 そうして少年が目を凝らすと、その影は少年の方へと近づいてきた。 「どうやら、ワタシだけではないようね、ふふ」 「え?あ、ボクのことですか??えーっとアナタは」 少年はその長身の少女に急に話しかけられ、思わず動揺してしまう。 「おい、チビ!おめぇーのことじゃねーよ…、な、