選挙というのは魔物です。圧倒的に有利に戦いを進めていると思っても、どこか不安になるもの。勝利を確実にしようと考える候補者本人あるいは陣営のスタッフは、「勝つためなら何でもする」という気になってしまいます。 今回の日本の衆議院総選挙でも、対立政党に対して、恥も外聞もないネガティブキャンペーンを繰り広げた政党がありました。このキャンペーンは、別に違法ではありませんでしたが、かえって有権者に嫌悪感を与え、支持者を失っただけで終わりました。でも、海外では、大掛かりな不正選挙に発展する場合があります。 たとえば1972年のアメリカ大統領選挙。共和党のニクソン陣営は、民主党のマクガバン候補に選挙戦で圧倒的にリードしていたのに、それでも不安に駆られたのでしょう。民主党の今後の出方を知ろうと、ワシントンのウォーターゲートビル内にある民主党本部に盗聴器を仕掛けようとしたスタッフが警察に逮捕されてしまいます。
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