この時代ならではの裁定取引ですが、たとえば、ある企業の5年債券が信用力の低下で額面の20%で取引されているとします。一方、以前一物三価というエントリーで書いたように、CDSの取引は全く別のロジックで成り立つのでたとえば1400bp(年間14%の支払い)で取引できるとしましょう。投資家がこの債券を買ったうえでCDSのプロテクションを買うと、5年間での投資は最大20%+(14%x5)+手数料(たとえば5%)であり最大95%ですが、万が一その債券がデフォルトしてもCDSでカバーされているので(カウンターパーティーリスクを無視すれば)100%の額面で支払いを受け取れるから、5%が倒産リスクを相殺しても自動的に残る。もちろん倒産しなければ同様に100%で元本が返ってきますから、5%プラス所有期間の利息が手に入る。つまり通常の運用に比べて確実に5%上乗せした投資ができることになります。 今日ブルンバー