万能細胞=iPS細胞の誕生から10年、いま研究はどこまで進んでいるのか。ヒトの受精卵のゲノム編集、スーパードナーの存在、iPS細胞の未来について、山中伸弥教授に最強棋士・羽生善治が訊く。 (二人が人工知能の未来について語った前編はこちら http://gendai.ismedia.jp/articles/-/50589) 3Dプリンターで臓器を作る 山中 iPSの研究は喜ばしいことに、日本の研究者が頑張っているんですよ。 羽生 そうなんですか。 山中 iPS細胞から精子や卵子といった生殖細胞を作ることがネズミでできているし、サルや人間も含め研究されています。 羽生 3Dプリンターで臓器を作るという技術も。 山中 これも10年くらい前は笑い話でした。今やそれを実用化しようとしているグループがいくつもあります。 羽生 そんなものができるとは想像もできませんものね。 山中 かたやガンの撲滅は僕が