今年5月にプーチン政権が再誕生し、大統領就任直前にプーチン氏が、北方領土問題の解決に前向きとも取れる発言をしたことから、プーチン政権下で北方領土問題が何らかの進展を見せるのではないかという期待が日本で高まったことは記憶に新しいだろう。 しかし、筆者はプーチン政権で状況が変わるという期待にはかなり悲観的だった。実際、最近のロシアの北方領土政策の強硬化は極めて深刻な状況を呈している。 北方領土問題の膠着状態が続く中、実は最近、ロシアは隣国ウクライナとの領土問題を解決していた。今回は、その経緯を辿りながら、北方領土問題の参考となるヒントがあるかどうか、探ってみたい。 深刻な北方領土問題の緊張 まず、7月3日にはメドヴェージェフ首相が再び北方領土・国後島を訪問した。当初、首相は択捉島訪問を計画していたが、悪天候のため、国後島に行き先を変えたのだという。要するに、北方領土に足を踏み入れさえすれば良い
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