【ニューデリー=岩田智雄】チベット亡命政府があるインド北部ダラムサラで、中国人民解放軍の元職員で亡命チベット人の男(33)が偽造した身分証明書を所持していたとして、外国人登録法違反容疑などで24日までにインド警察に拘束され、取り調べを受けた。当局が同日、明らかにした。男は拘束前、亡命政府の治安部署の調べに、「亡命政府の情報を入手するために来た」と話していたといい、亡命政府は男が中国が派遣したスパイだとみている。 警察によると、男は2年前にニューデリーで発行された投票用の身分証明書と市民証を所持していた。他人の証明書に自分の写真を貼付して偽造しており、22日夜、拘束された。 亡命政府によれば、男に不審な行動がみられたため、今年1月から監視を続け、最近取り調べた。男は2009年に中国治安当局の命令を受けてチベット難民としてインドに入国し、チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世の健康状態や日程