震災で一時、廃棄も検討していた日本酒が19日から、2000本限定で発売される。 仙台市泉区の酒造会社「仙台伊沢家勝山酒造」が作った「純米吟醸 勝山3・11―KIZUNA―」で、震災から約8か月、低温でゆっくりと熟成し、今年しか味わえないプレミア酒になったという。売り上げの一部は、東日本大震災みやぎこども育英募金と、伊達家の墓所である大年寺山墓所の修繕に寄付する。 同社は震災前、昨年4月末の発売を目指して「純米吟醸 献(けん)」を仕込んでいた。だが、震災で蔵が停電したため、数日間、温度管理が出来ず、発酵が不足し、同社の出荷基準に満たない日本酒になった。 しかし、12代目蔵元の伊沢平蔵さん(51)らは「どうしてもこのお酒を助けたい」と、日本酒を瓶に詰め、氷点下5度の貯蔵庫で味を確認しながら再度、熟成を進めた。思い通りの味にならない日が続いたが、「お酒もがんばっている。どうしてもダメなら廃棄すれ