13日午前6時半ごろ、川崎市川崎区藤崎3丁目の藤崎町内会館の敷地内で、同町内会顧問の岩瀬憲一さん(76)から、「『願掛け地蔵尊』の頭部がなくなっている」と川崎署に通報があった。同署員が駆け付けたところ、地蔵尊の頭部が首の部分で切断されていたほか、錫杖(しゃくじょう)も曲げられていた。同署が器物損壊事件として調べている。 同署によると、地蔵尊は高さ約70センチで、会館の入り口脇に置かれている。12日午後4時ごろ、町内会員らが翌日の月例祭の準備をしていた際は、異常はなかったという。 岩瀬さんによると、地蔵尊は江戸時代中期に起きた「天明の大飢饉(ききん)」の際、死者の弔いや豊作などを願って建立されたという。その後戦争などで損傷が激しくなり、1980年に現在のものに再建された。近くの住民らが日々参拝に訪れるなど、地域で親しまれている。 岩瀬さんは、「いたずらにしては度が過ぎる。残念だ。良心が