高松市の干潟に生息する植物プランクトンの一種が、海洋の光合成生物としては世界で最も速い増殖スピードを持つことを、香川大瀬戸内圏研究センターの一見和彦准教授の研究チームが突き止めた。 1日で他のプランクトンの50倍以上に増えるといい、研究チームは「スーパー珪藻(けいそう)」と命名。人工的に増殖させて二酸化炭素(CO2)を吸収させたり、バイオ燃料の原料としたりといった活用につながる可能性があり、今後、詳しい生態の解明などを進める。屋島近くの干潟に生息する珪藻の一種「キートケロス・サルスギネウム」。 増殖実験で、夏の晴れた日の環境では1日に細胞分裂を10回繰り返し、1000倍以上に増えることがわかった。これまで最速と考えられてきた種では最大4回、増殖は16倍程度という。 1983年に日本の研究者が新種として見つけ、世界各地で生息が確認されていたが、高い増殖スピードは知られていなかった。一見准教授