電気自動車(EV)の急速充電方式をめぐり、日本と欧米の自動車メーカーが対立する構図が一段と鮮明となってきた。国際標準化への影響力が強い米自動車技術者協会(SAEインターナショナル)が15日、欧米メーカーが開発中の「コンボ方式」の採用を決定。世界に先駆けて約3年前に実用化に成功し、設置実績を重ねてきた日本勢の「チャデモ方式」は不利な形勢に追い込まれた。ただ日本勢は国際標準化を働きかけながら、設置数を増やしてデファクトスタンダード(事実上の業界標準)化を目指す両面作戦をとり、一歩も引かない構えだ。(フジサンケイビジネスアイ) ◆世界で1600基強設置 「コンボには実績がなく、危機感はない。チャデモは世界各国に設置している実績がある」 EVの「i-MiEV(アイ・ミーブ)」を展開する三菱自動車の益子修社長は25日、新車発表会の会見後にこう述べ、SAEの決定で日本勢が打撃を受けるとの見方を否定した