焼き肉チェーン「焼肉酒家えびす」の集団食中毒事件で、運営会社「フーズ・フォーラス」(金沢市、解散・清算手続き中)が、生肉の仕入れ先の食肉加工卸業者「大和屋商店」(東京・板橋区)に対し、総額3億円の損害賠償を求める調停を13日に東京簡裁に申し立てることが10日、分かった。 フォーラス社は大幅な債務超過に陥っており、賠償金を被害者への補償の原資に充てたいとしている。 フォーラス社の代理人弁護士らによると、同社は食中毒の原因は大和屋が納入したユッケ用生肉に付いていた腸管出血性大腸菌「O(オー)111」と主張。その根拠として、生肉がえびす各店舗に納入される前の段階で既に汚染されていたと考えられるとした、10月の富山県の中間報告を挙げた。 中間報告は、チェーン店側の衛生管理上の不備も指摘しているが、フォーラス社は、大和屋が欠陥のある商品を納入して損害を与えたことが注意義務を怠っていたことになるとして