民主党のペロシ下院議長(右)とトランプ大統領。トランプ氏は通話記録を公表したが、民主党側は疑惑が深まったと判断、ペロシ氏は弾劾調査を進める意向を示した (c)朝日新聞社この記事の写真をすべて見る ロシアゲートをはじめ、数々の疑惑をかわしてきたトランプ大統領だが、ついに大統領罷免の可能性がある弾劾調査が始まった。AERA 2019年10月14日号に掲載された記事を紹介する。 * * * 「これは弾劾ではなく、クーデターだ」「市民の力、投票権、自由、銃を保有する権利、宗教、神が与えたアメリカ合衆国市民の権利を奪うクーデターだ」 10月1日、トランプ氏は民主党による自身の弾劾調査についてこうツイートをした。だが、事件は早くも「ウクライナゲート」と呼ばれ、調査は驚異的なスピードで進んでいる。 発端は、米中央情報局(CIA)職員とされる内部告発者が、監察総監にあてた文書だ。今年7月25日、トラン