これまで全国平均でしかわからなかった保育士の人件費の金額が、2021年度から地域ごとにわかるようになる。内閣府の初の試みで通知が改定され、全国を8つに分けた地域区分別の公費から出ている人件費額が示される。 本媒体でこの第一報を打った2月26日、内閣府は都道府県などの自治体に対し通知改定について知らせ、資料も公開した。 4月に新入園児として保育園に通う子も多いはず。子どもの安心、安全を守るには、低く抑えられている保育士の給与水準の改善は不可欠だ。その一端を担うであろう通知改定の意味について、考えたい。 依然として下回る保育士の処遇 「今まで全国各地域の保育士は、本来どのくらいの賃金をもらえるのか、もらえるはずの賃金が抑えられているのかどうか分からずにいました。そのため、私は国に対して、公費で出している人件費の額は全国平均ではなく、各地の数値を出すよう求めてきました。来年度から通知を改定して各