2013年8月の季節調整後のマネタリーベース平残は、前月比で4.8兆円増加し、過去最高の173.7兆円となった。 最初に示したグラフを見て分かる通り、 一昨年3月の大震災の直後、季節調整後のマネタリーベース平残は、一旦、急増した。その後しばらく横ばいを続けていたが、上記の表で示した通り、昨年の春頃から再び増加傾向となった。今年2月の白川体制の末期から増加率は加速し、4月に黒田体制に移行してからも、高水準の増加速度が続いている。 8月の市中資金は、12.3兆円の不足であった。そこに、国債の購入6.8兆円、短期国債の購入7.5兆円、貸出金(共通担保オペ)1.1兆円を中心とした金融調節により、合計15.8兆円の資金が供給された。金融調節後の市中資金は、3.4兆円の資金余剰になった。この資金余剰のため、当座預金残高は、7月末の85.2兆円から、8月末の88.6兆円と、3.4兆円増加した。この当座預