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ブックマーク / akamac.hatenablog.com (9)

  • 836森貴史・藤代幸一著『ビールを〈読む〉――ドイツの文化史と都市史のはざまで――』 - akamac's review

    書誌情報:法政大学出版局,267頁,体価格3,000円,2013年1月10日発行 ビールを〈読む〉: ドイツ文化史と都市史のはざまで 作者:貴史, 森,幸一, 藤代発売日: 2012/12/27メディア: 単行 - ビールは飲んでなんぼだ。読んでいい気分になるわけではないが,毎日飲むビールもどきも味わい深くなる。ドイツビール紹介でも飲み歩き記でもない,ドイツ地ビールの歴史的解読である。飲欲と知欲をそそる。 ニュルンベルク,ヘアフォート,アインベック,デトモルト,バンベルク,ブラウンシュヴァイク,ゴスラー,レーゲンスブルク,ナウムブルク,バート・ケストリッツ,ケルン,フライジング,ベルリン,フルト・イム・ヴァルト,ミュンヘンという諸都市と地ビールの現代と過去との往還物語がある。 地ビールのロゴやコースター,酒場やゆかりの建物の写真も多い。白黒なのが惜しい。評者が唯一行ったことがある

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  • 823岩井志麻子著『オバサンだってセックスしたい』 - akamac's review

    書誌情報:KKベストセラーズ・ベスト新書(282),189頁,体価格781円,2010年5月20日発行 オバサンだってセックスしたい (ベスト新書) 作者:岩井 志麻子発売日: 2010/05/08メディア: 新書 - 薹の立ったオジサンはオバサン,しかもセックスとあれば読まなくてはならない。 「韓国ドラマも韓国ドマラも好き」でオバサン真っ盛りのさかりがついたを表看板に,オバサンに切り込んでいた。宇能鴻一郎を思い出させる語り口調の書き下ろしは,オバサンの女性性を売りにしたところがオバサンらしい。 オジサン得意の猥談を我がものにし,男たちにお床の誘い,いや「嘘でも社交辞令でもいいからオバサンを選ぶふり」を勧めている。「熟女好き,オバサン好き,マザコン傾向の男に悪い男はいません(きっぱり)」と断言できる人生経験を経た著者はオバサンの鏡である。 「このを手にした男はオバサンを口説

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  • 756醍醐聰著『消費増税の大罪――会計学者が明かす財源の代案――』 - akamac's review

    書誌情報:柏書房,270頁,体価格1,800円,2012年7月25日発行 消費増税の大罪―会計学者が明かす財源の代案 作者:醍醐 聰発売日: 2012/07/01メディア: 単行 - 消費税増税法案は可決成立してしまった。「熟議」どころか「未熟議」でことを決してしまった汚点は歴史に残る。自民党政権下で頻発した強行採決と結果においてなんら変わらない。 消費税増税法案をめぐる与党内,与野党間の取引が進行中の最中に出版された書は,可決成立後の現在でも一読に値する。政府,大手マスコミ,専門家の「大罪」を指摘するだけでなく,マスコミが必ず主張する代案(所得税増税)を示している。消費税増税論の経済活動インセンティブ論,安定した財源論,直間比率是正論を吟味して退け,逆に消費税の逆進性(とその対策として導入予定の「給付付き税額控除」の限界)と転嫁問題を取り上げている。そのうえで財源調達機能と所得再分

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  • 098外務省「外交講座」 - akamac's review

    外務省国際協力局審議官・大脇広樹「日外交とODA」(事前の案内では「我が国の「国際協力」について」)の講演を聴いた(グリーンホール,午前10時30分〜午後0時)。外務省の出前講義のようで,日のODAの概要や具体例,予算などについて解説していた。 講義の時間帯に合わせて大学生と附属高校生が多く聴けるようにしていたこともあり(要するに動員),300名ほどの参加者でグリーンホールが満杯だった。1997年をピークに年々減少するODA当初予算への危機意識が背景にある(14年間で約半減)。ODA実績の対GNI比では韓国,イタリア,ギリシャに次いで低く0.20,純支出ベースでみた援助実績では米,英,仏,独に次ぐ第5位である。日のODAが発展途上国支援に必要かをアピールする狙いがあるのだろう。 日のODAへの批判や問題点をも含むものだったら,さらに理解が深まったように思う。 愛媛大学HP→http

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    walwal
    walwal 2011/11/18
    ODA予算って「無駄づかい」ってよく批判されているけど、実際はどんどん減っているのよね。/「1997年をピークに年々減少するODA当初予算への危機意識が背景にある(14年間で約半減)。ODA実績の対GNI比では韓国,イタリア
  • 021吉川徹著『学歴と格差・不平等――成熟する日本型学歴社会――』 - akamac's review

    書誌情報:東京大学出版会,iv+260+viii頁,体価格2,600円,2006年9月15日 学歴と格差・不平等―成熟する日学歴社会 作者: 吉川徹出版社/メーカー: 東京大学出版会発売日: 2006/09/01メディア: 単行購入: 3人 クリック: 46回この商品を含むブログ (21件) を見る - 書は教育社会学者による計量社会学(計量社会意識論)分析による学歴社会論である。現代日においては意識においても実態においても学歴による格差・不平等が存在する。このことを検証しようとしたのが書である。現代日は「親としての学歴観の視界が,自分の前の世代から自分の次の世代まで,このようにひとつの教育制度内におさまるのは,じつは明治以降,初めてのこと」(51ページ)である。これは,たとえば自分は大卒だが親は旧制中学卒業だったりのように異なる教育制度が混在していないことを指している。

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  • 020大嶽秀夫著『新左翼の遺産――ニューレフトからポストモダンへ――』 - akamac's review

    書誌情報:東京大学出版会,v+285頁,体価格3,200円,2007年3月5日 新左翼の遺産―ニューレフトからポストモダンへ 作者: 大嶽秀夫出版社/メーカー: 東京大学出版会発売日: 2007/03/01メディア: 単行購入: 3人 クリック: 74回この商品を含むブログ (41件) を見る - ポストモダンの時代に,なぜいま新左翼なのか。著者によれば,新左翼とポストモダンに共通する認識がある。ひとつは,従来の社会認識における対立図式(国家対個人,政治権力対人権・自由など)からの発想の転換をもたらしたこと。つまり,新左翼は「社会に拡散し,可視性の低い,にもかかわらず社会生活を決定的に規定している『社会権力』」(1ページ)への認識転換をもたらしたからである。ふたつに,民族的マイノリティ,同性愛者,女性(非特権者)などが「近代的市民」=「普通の人々」によって差別,排除,あるいは搾取されて

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  • 019森岡孝二・川人博・鴨田哲郎著『これ以上,働けますか?――労働時間規制撤廃を考える――』 - akamac's review

    書誌情報:岩波ブックレットNo.690,55+17頁,体価格480円,2006年12月20日 これ以上、働けますか?―労働時間規制撤廃を考える (岩波ブックレット (No.690)) 作者: 森岡孝二,川人博,鴨田哲郎出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2006/12/20メディア: 単行購入: 1人 クリック: 14回この商品を含むブログ (5件) を見る - 「日版エグゼンプション」「ホワイトカラー・エグゼンプション」に対し,労働時間規制に守られない大量の労働者を生み出す制度である,とする立場からのブックレットである。このエグゼンプション構想は,ほぼ1年ほど前に提言されたものである。2006年1月27日,厚労省労働基準局長の私的研究会「今後の労働時間制度に関する研究会」から「新しい自律的な労働時間制度」,さらに4月13日の労働立法を審議する労働政策審議会労働条件分科会に厚労省「

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  • 018ノーベル経済学賞受賞者の傾向を色分けしてみる - akamac's review

    田中さん(Economics Lovers Live)「スウェーデン切手からみるノーベル経済学賞」(http://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20070329)へのフォロー。『朝日新聞』2002年11月30日の「be Report」欄に「なぜとれないノーベル経済学賞」の記事が載ったことがある。「少ない論文・競争・宣伝」と「受賞は米国人に偏る」の見出しのもと,日から経済学賞が出ない理由と受賞者の6割がアメリカ人であることを解説している。この記事をスクラップしていたのは,ノーベル経済学賞の受賞者を市場重視か,政府の役割重視かで7段階に色分けした資料があったからである。この作成者がほかならぬ田中さん。7段階にはならないが,市場重視か,政府の役割重視かで色分けし,さらに受賞者のエピソード――たとえば,94年受賞のNashは,シルヴィア・ナサー/塩川優訳『ビューティ

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  • 009経済学史研究の集成と現代 - akamac's review

    初出:メディアと経済思想史研究会『メディアと経済思想史』第4号,2003年5月31日 - この国にあってすくなくともいわゆる「団塊の世代」以上の年齢の研究者にとっては経済学史研究は独特の意味と内容をもって受けとめられている。まさしく「時流にくみしない良心的な研究の一つの拠り所であった(イギリス古典派研究を中心とする戦前の優れた研究を想起せよ)」(中村廣治「経済学史学会の50年」経済学史学会編『経済学史学会の50年史』2000年9月,非売品)と。敗戦とともに思想の自由の開花なかでもマルクス研究の公認はひろく経済思想史や社会思想史という学説の歴史的研究を促した。経済学史学会はこうした雰囲気のなかで組織され創設された学会であり,2000年にちょうど創立50年をむかえたことになる。(経済学史学会では創立50年を記念していくつかの企画をもった。前記『経済学史学会の50年』と『経済思想史辞典』丸善,2

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