ホームアドバンテージの1勝を含め4勝1敗。パ・リーグを制した楽天が、日本一となった2010年以来の下剋上を狙う3位・ロッテとのCSファイナルステージを制し、日本シリーズ進出を決めた。 勝敗だけで総括すれば、楽天がロッテを圧倒したと論ずることができるかもしれない。しかし、全てが盤石の元に成された勝利だったかと言えばそうとも言い切れない。 安定と不安――。 CSでは、この二面性がはっきりと表れていたからだ。 安定とは打線である。 4試合で14得点。シーズンでは12球団中2番目のチーム打率2割6分7厘、同3番目の628得点を誇った攻撃陣からすれば物足りなさも感じるだろうが、点を取るべきところで取る抜け目のなさは、やはり健在だった。 特に、クリーンナップの働きは見事と言うほかない。 銀次、ジョーンズ、マギーら主軸打者が果たした役割。 まずは3番の銀次。初戦の決勝弾こそ田中将大に「じぇじぇじぇ」と驚