ソニーと投資ファンドなどが共同出資するエフ・イー・テクノロジーズは3月26日、FED(Field Emission Display:電界放出ディスプレイ)の量産を断念したことを明らかにした。技術を他社に譲渡し、会社は清算する方針だ。 量産に必要な資金が調達できなかったため。同社は昨年、量産に向け、パイオニアのプラズマパネル工場を買収する計画だったが、資金難で断念していた。 今後は国内外の電機メーカーや投資家などにFED技術を譲渡し、量産の可能性を探るとしている。 FEDは、ブラウン管に近い原理で動作する表示装置で、電子放出源(エミッター)から放出した電子を蛍光体にぶつけて発光させる。薄型ながら動画視認性やフォーカス感に優れ、高画質な次世代ディスプレイとして期待されている。 FEDの開発を進めていたソニーは2006年、FED技術を切り出し、投資ファンドと合弁でエフ・イー・テクノロジーズを設立