過激派組織IS=イスラミックステートが去年6月、国家の樹立を一方的に宣言して以降2000人以上が処刑され、その多くが子どもや女性を含む市民とみられることが分かり、国際社会が有効な手だてを打てないなか市民の犠牲が増え続けています。 このうち、1362人が子どもや女性を含む市民で、人権団体は「行方不明者も多く実際の犠牲者はさらに増える」としています。 シリアではアサド政府軍、反政府勢力、それにISの三つどもえの戦闘が各地で続いており、ISは、先月には首都ダマスカス郊外の難民キャンプを攻撃するなどアメリカ軍などの空爆にもかかわらず、勢力は衰えていません。シリアの内戦の終結に向けては国連がアサド政権や反政府勢力などの代表を来月からスイスに招いて調停に乗り出すことになっていますが、ISの弱体化も含めた事態の打開につながるかは不透明で、国際社会が有効な手だてを打てないなか、市民の犠牲が増え続けています