憲法改正の議論が熱を帯びている。自民党は年内の国会発議を目指し、通常国会で議論を加速させる構えだ。安倍晋三首相とともに改憲論議の旗振り役を担ってきた日本維新の会の前代表、橋下徹氏(48)は今、9条2項削除は「極めて危ない」と言う。その理由は何か。橋下氏に聞いた。 隠蔽体質「こんな政府組織に…」 ――憲法改正が一大政治課題になっている。橋下さんも憲法改正について発言を重ねてきた。橋下さんが政界に入った10年前とはまったく違った状況になっていると思うが、その要因をどう考えているか。 やはり、言い続けることじゃないですか。安倍首相が問題提起するまでは自民党もへなちょこだった。安倍首相が政権をとって問題提起し続け、僕も微力ながらも言い続け、さらにはメディアが批判的意見も含めて報じ続けてくれた。その積み重ねで、憲法改正をめぐる雰囲気が変わってきた。賛成意見と反対意見が盛り上がることで、国民の認識が広