着々と占領を固めるロシアウクライナでの危機が続いている。 筆者が3月1日の記事でウクライナ情勢について解説した段階では、ロシア軍が国籍を隠して電撃的にクリミアの要所を押さえ、事実の軍事占領を行っていたが、今週に入ってからも大きな動きが相次いだ。 ロシアの軍事行動について言えば、ロシア軍はクリミア半島内に駐留していたウクライナ軍を包囲してウクライナ海軍総司令官以下の数千名を投降させたほか、セヴァストーポリに近いベルベク空軍基地から閉め出されたウクライナ空軍将兵が基地内に入ろうとしたところ、これに対してロシア軍の警備兵が威嚇発砲を行うという事態まで発生している。 また、プーチン大統領がロシア上院に対して行っていた、ウクライナへのロシア軍投入の許可を求める提案は、3月3日、満場一致で可決された。 これはあくまでも軍事行動の許可であって、ロシアが即、軍事行動を行うことを意味するものではないが、その