【カイロ=大内清】エジプトの民衆デモを主導した若者グループが、首都カイロ中心部のタハリール広場で旧政権関係者の一掃や民主化前進を求める座り込みを行い、全権を握る軍部やシャラフ首相との対決姿勢を強めている。政府は21日、内閣改造を行ったが、閣内には旧政権に近いとして批判を浴びる閣僚も残っており、若者らの反発は必至だ。ムバラク前大統領を退陣に追い込んだデモが1月25日に発生してから約半年、同国の政局は混迷の度を増している。 シャラフ氏はムバラク前政権で閣僚を務めた人物ながら党派色が薄く、3月の就任当初は若者グループから強い支持を受けた。しかし政府がその後、デモ弾圧などの罪に問われたムバラク氏の裁判を延期したことなどから「改革に本気でない」との失望を買った。 シャラフ氏は今月18日、野党からの入閣を含む大幅な内閣改造に着手し人気回復を図ったものの、若者らは旧与党・国民民主党(NDP)に近い人物が
【カイロ和田浩明】エジプトを暫定統治する軍最高評議会は21日、シャラフ改造内閣の就任宣誓式を行った。民衆蜂起で崩壊したムバラク前政権との決別を求める国民の声に応えた形だが、旧政権関係者や退陣要求に直面する閣僚が残留しており、首都カイロなどで座り込みを続ける民主化勢力は反発している。 宣誓式は当初18日に予定されていたが、シャラフ首相の体調悪化で延期されていた。 新閣僚は副首相や財務相などで、ムバラク前大統領とのつながりが相対的に薄い人々が選ばれている。しかし、民衆蜂起の武力弾圧に関与した治安関係者の訴追の遅れにより、司法相や内務相ら批判の矢面に立つ閣僚は留任している。 ムバラク退陣を実現した若者団体などの民主化勢力は改造が不十分だとして、イスラム教恒例の金曜礼拝が行われる22日に大規模デモを呼びかけている。 軍最高評議会は「早期の民政移行」を実現する意向を表明している。しかし、旧政権の残党
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