ジャーナリスト・黒井文太郎のブログ/国際情勢、インテリジェンス関連、外交・安全保障、その他の雑感・・・(※諸般の事情により現在コメント表示は停止中です) 昨年春にシリア革命が始まったとき、シリア社会をよくご存じない方は、イラクやレバノンのイメージに倣い、シリアにも「アラウィ派vsスンニ派の対立がある」と考えた方が少なくなかったようです。 しかし、アサド父政権発足の頃はそうした構図はありましたが、40年もの父子独裁で、シリア社会は宗派対立が後退し、「アサド派利権グループvsその他の一般国民」という構図になりました。宗派の違いよりも、利権コネに繋がるか繋がらないかで、国民は「得組」「損組」(必ずしも勝ち組vs負け組ともいえないので)に分断されたわけです。 革命が始まったとき、アラウィ派とスンニ派の両サイドから、宗派対立を煽る声は生じました。私はそれは現地の知人からの情報でも、SNSでの情報でも