企業買収の際に生じるのれん(買収価額と買収対象企業の(時価評価ベースの)純資産額との差額)は、日本の会計基準では、20年以内の期間にわたって、毎期、規則的に償却することが求められるが、国際会計基準や米国会計基準では非償却とされる。この基準の差異の問題は、2010年代初に国際会計基準を日本で(企業による任意適用にとどまらず)強制適用することの是非が議論された際にも重要な論点となった。当時、産業界などからは、まず国際会計基準の問題点の改善を求めることなしに強制適用するのはあまりに拙速との主張がなされた。その際、のれんを非償却としていることは国際会計基準の主要な問題点の一つとして位置付けられた。 これを受けて、規則的に償却することの正当性を主張するための理論武装が国内関係者により行われ、国際会計基準を策定する国際会計基準審議会に対し一致して見直しを要望していくこととされた。国際的にも、企業買収が
