国際エネルギー機関(IEA)のレポート(2011年6月)によると、2035年には世界の天然ガス需要は5.1兆m3となり、世界のエネルギー構成に占める天然ガスの割合が急伸する。一次エネルギーの構成比では、天然ガスは21%から27%に増加する。これは現在の石炭22%を抜き、石油の28%に迫る勢いであり、まさに天然ガス黄金時代を築きつつある。 天然ガス黄金時代の到来 天然ガスには2種類ある。地下から取り出しやすい「在来型ガス」と、資源量は豊富だが、地下から取り出しにくい「非在来型ガス」である。非在来型天然ガスには、石炭層に存在するコールベッドメタン、地層に単独で存在するタイトガス、シェール(頁岩、けつがん)中に存在するのがシェールガス(メタンが90%以上の天然ガス)である。この頁岩から効率よくシェールガスを回収するのが、高圧ポンプで水と薬剤を注入する水圧破砕法である。 【1.水資源が支えるシェー