日経平均株価がリーマンショック後の高値を付け、アベノミクス効果に沸く日本経済。デフレ脱却に向け、政府と共同声明を出した日本銀行は、2%の物価上昇率を目標に掲げている。足元では円安も進んでおり、輸入品については一部で値上げが始まるなど物価上昇の圧力は高まっている。では現時点で、食品価格などにどのような影響が表れているのか。全国のスーパーなどのチラシを分析し、店頭での価格動向を調査しているチラシレポート(東京都中央区)の澤田英社長に話を聞いた。 (聞き手は小平 和良) アベノミクスの効果で日経平均株価がリーマンショック後の最高値を付けるなど、景気が上向いてきています。スーパーのチラシにもこうした影響が出てきていますか。 澤田:小売りの現場での反応は鈍いです。スーパーなど日々の暮らしに必要なものを売っている店で、何よりも売れるのは「隣の店より安い」ということですから。例えば百貨店はスーパーなどと