「『嫌中憎韓』本とヘイトスピーチ――出版物の『製造者責任』を考える」をテーマに7月4日、東京都内でシンポジウムが開かれた。 ヘイトスピーチと排外主義に加担しない出版関係者の会(以下、反ヘイト出版会)と日本出版労働組合連合会(以下、出版労連)の共催で、当日は110名が参加。会場には立ち見の姿もあった。 メイン企画として講演を行なった加藤直樹氏は、今年3月に『九月、東京の路上で』(ころから)を上梓した。1923年の関東大震災時に朝鮮人や中国人が虐殺された現場などを丹念に取材・調査した労作で、現在3刷、1万部を超える売れ行きを見せている。 加藤氏は、韓国の大型書店ではベストセラーなどの書棚に、いわゆる「反日」的な書名がほとんど見当たらないことなどをスライドを交えて紹介。日本の現状と比較して、参加者からも「恥ずかしい」といった声があがった。 質疑応答では書店員・元週刊誌編集長・新聞記者・フ