神奈川県警大和署に勤務していた男性警察官が後輩の女性警察官に性的嫌がらせをしていた問題は、警察官2人が強要や暴行容疑で逮捕される事態に発展した。 県警幹部は当初、刑事事件での立件を見送る考えを示していたが、報道後に方針を転換。相次ぐ不祥事や県民からの厳しい批判もあり、厳正な処分が必要と判断したとみられる。 この問題を読売新聞が報道したのは昨年7月27日。県警の名和振平警務部長(当時)は当初、「捜査部門と検討したが、立件できないと判断した」と説明した。しかし、県警本部や大和署にこの日だけで約300件の抗議電話が殺到し、同日夜の記者会見では「(立件見送りは)最終的な判断ではなかった。立件の可否を含めて厳正に判断する」と方針転換。その上で「長年、警察は男性ばかりの組織で女性を対等のパートナーとみる意識が低かった」との認識を示した。 県警では、警察官の不祥事が相次いで発覚、危機意識が高まっていた。