【ベルリン=桑野白馬】エリザベス英女王の死去を機に、英王室が所有する装飾品に使用された宝石の返還を求める声が各地から上がっています。 南アフリカからは、「王冠」や、式典の際に使われる王笏(おうしゃく)に埋め込まれた大型ダイヤモンドの返還要求が相次いでいます。 「英国が盗んだ全ての金とダイヤモンドの返還を要求すべきだ」(南アフリカのツンゴラ議員)、「われわれの国民の犠牲の上に奪われた鉱物は、英国を利し続けている」(活動家のサベロ氏)―。 8日の女王死去後、南アフリカメディアは宝石の所有権や、英国が旧植民地に与えた損害の賠償について続々と報じています。 ダイヤの返還と、南アフリカの美術館への展示を求めるオンライン署名も立ち上がり、17日までに賛同者は約7000人に達しました。 世界最大級の「アフリカの偉大な星」は530カラットの上質なダイヤで、王笏に装着されています。推定価値は4億ドル(約57