今回は、普段使いのクレジットカードやデビットカードなどの決済用カードを読み取り機にかざすことで列車やバスなどの交通系サービスに乗車可能な「オープンループ」の仕組みを取り上げる。 オープンループは、真っ赤な2階建てバスで知られる英国ロンドン市内のバスで2012年に導入されたことを皮切りに、現在では世界中へと拡大している。実はロンドン交通局(TfL)は、それより10年近く前の2003年に交通系ICカード「Oyster」を導入し、現在もサービスを継続している。このOysterによる「クローズドループ」の時代を経て、外部の決済カードを受け入れるオープンループへと変化していったのだ。 せっかくOysterを普及させたのに後からオープンループへも対応したのは、ひとえに国際都市ゆえに短期出張者や観光客も含め国内外からの人の出入りが多く、それもあってOysterの発行・維持コストが増え続けTfLの負担にな