(山本一郎:財団法人情報法制研究所 事務局次長・上席研究員) 石破茂政権が成立して早々、石破茂さんが、次々と襲い掛かる過酷な現実の前に、思い描いていた空虚な「理想の政権、こだわりの政策」が酷評されてしまいました。自由民主党内野党にすぎなかったので、無責任に正論をブチかまして人気になっていた反動でしょうか。 石破政権成立後、一発目の政権支持率を見ると、どの調査もせいぜい50%台前半の支持率で、なんというか、低い……。「次の総理に相応しいのは」というアンケートでだいたい首位にいた石破茂さんを、みんないきなり見放し過ぎです。 ただ、石破さんが進めたがっていた安全保障関連の政策については、総理就任前に、いきなり共和党系の大手シンクタンク、ハドソン研究所に「アジア版NATOを創ろう」とか、「日米地位協定を見直して、日本の基地をアメリカに設置しよう」などの暴論を掲載してしまったため、総理就任前から敗戦