みんなには内緒だが、うちの会社は週休三日制を敷いている。 土日プラス平日にひとつ休みを取る。 この制度の主目的は、「社会的にエース級の戦力だけど、激務に潰されて心を壊してしまったひと」や、「一騎当千だが、結婚出産などで会社との折り合いにストレスを感じている人」の居場所を作れたらいいなという自分含めたラッセル怠惰への讃歌読書会メンバーで構成された経営陣によるものだ。 うちみたいなベンチャーは、そういうところを工夫しないと人材の囲い込み戦略で負けてしまうし。みたいなささやかな裏目的もある。こんな工夫だけで意外とやばい人材が集まる。 という話を、こっそり知り合いにすることがある。すると決まってこう言われる。 「週三日休みって生産性はどうなるのさ?」とか「平日休みと抜けられない打ち合わせが被ったらどうするの?」とかそういうものだ。 だいたいは、そこが問題なんですよねと軽く切り返した後に早くもストー
岡本薫(おかもと・かおる) 1955年生まれ。東京大学理学部を卒業し、文部省入省。OECD科学技術政策課研究員・教育研究革新センター研究員、文部省学習情報課長などを経て、2006年1月から政策研究大学院大学教授。専門であるコロロジー(地域地理学)の視点から、日本人のマネジメントの欠陥・改善策について研究・提言をしている。著書に『日本を滅ぼす教育論議』(講談社現代新書)、『世間さまが許さない!―「日本的モラリズム」対「自由と民主主義」』(ちくま新書)など 母方の祖父は、軍の命令を断ったため報復召集され、インパールに送られて死にました。母からその話を何度も聞かされた私は、5歳のときからインパール作戦を知っていました。大人になって作戦のことを調べたのですが、当時、日本軍のマネジメントの研究自体がタブーでした。日本軍はこうして負けた、こうすれば勝てたと言うと、戦争を賛美するのか、と言われたのです。
参院国家安全保障特別委員会の中川雅治委員長(自民党)は12月5日、特定秘密保護法案の採決を強行し、同法案は、自民、公明両党の賛成多数で可決された。これを受けて、政府、与党は、遅くとも会期末の12月6日までに、参院本会議で同法案を可決成立させる意向なのだそうだ。 率直に申し上げて、うんざりしている。 時期として手遅れになってしまったが、一応、思うところを書いておく。 タイミングのことを言うのなら、5カ月前の段階で既に手遅れだったと思う。さらに言えば、当件に関して、手遅れでないタイミングは、そもそも存在していなかったのかもしれない。自民党にフリーハンドを与えた以上、この日の来ることは既定路線だった。 これまでにも、当欄で特定秘密保護法案をとりあげる機会がなかったわけではないのだが、その度に、先送りにしていた。 理由は、ひとことで言えば、うんざりしていたからだ。 前半では、まず、私がこの話題を扱
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