臨床社会学ならこう考える 生き延びるための理論と実践 作者: 樫村愛子出版社/メーカー: 青土社発売日: 2009/11/24メディア: 単行本購入: 4人 クリック: 59回この商品を含むブログ (14件) を見る ずいぶん興奮しながら読んだ。 第3章「現代社会における構築主義の困難」(参照)で、樫村はラカン派の立場から「構築そのものの困難」を論じてくれている*1。 しかし彼女は、構築の問題を「同一化」と「隠喩」に還元してしまう。これでは、フレームに監禁されたまま子どものような遊びを繰り返すしかない。私はここでこそラカンにつまづき、《ジャン・ウリ/ガタリ》を必要としたのだ*2。 「同一化と隠喩」ではなく、その都度その場で、権力をうまく生き直すこと。たんに外形的に組み直せばいいのではなくて、内在的分節がそのまま権力の営みであり、自らの内なる構成過程であること。ここのポイントがないから、樫村