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2021年12月12日のブックマーク (7件)

  • NTTなど、グラフェン量子ホール状態におけるスピン波の強度の検出に成功

    NTTは12月8日、「グラフェン量子ホール状態」におけるスピン波発生過程を明らかにし、スピン波の電気的制御に関する知見を得ることに成功したと発表した。 同成果は、NTT 先端技術総合研究所、仏・CEA-サクレー研究所、物質・材料研究機構の国際共同研究チームによるもの。詳細は、英科学誌「Nature」系の物理学を扱った「Nature Physics」に掲載された。 近年、次世代半導体技術としてスピントロニクスの活用が模索されているが、実はその大半がスピンを持った電子の流れを利用しているため、結局のところ熱エネルギー損失の問題を解決できていないという。そうした背景の中、最近注目されるようになってきたのが、スピン波を粒子としての性質も持つ量子として扱い、制御することでデバイスへの応用を目指す技術である「マグノニクス」だという。マグノニクスの研究は、さまざまな物質で異なる機能が実現されているが、現

    NTTなど、グラフェン量子ホール状態におけるスピン波の強度の検出に成功
  • 近未来テクノロジー見聞録(72) 水田の泥で発電 - スマート農業に向けた独立電源としても期待

    佐賀大学の冨永昌人教授らの研究チームは、水田で“泥の電池”の実証試験を行うというプレスリリースを発表した。 泥と電池というのはどうも結び付かず、イメージがしにくいと思う。“泥の電池”とは、どのようなものなのか、どのようなことを目指しているのか、今回は、そんな話題について紹介したいと思う。 「泥の電池」とは? 少し前になるが、2020年9月28日に佐賀大学から「水田での“泥の電池”による発電を実現」というタイトルのプレスリリースが発表された※1。 そして2021年7月30日には「水田での“泥の電池”による発電~昨年度に引き続き、実証試験を始めます~」というプレスリリースが同じく佐賀大学から発表された※2。 “泥の電池”を開発した研究チームの佐賀大学 冨永昌人教授は、生物電気化学を専門にされている。 “泥の電池”以外にも、有機薄膜修飾による電極界面の機能化、炭素電極の酸化腐反応、酵素触媒型燃

    近未来テクノロジー見聞録(72) 水田の泥で発電 - スマート農業に向けた独立電源としても期待
  • 日本の超小型探査機「OMOTENASHI」と「EQUULEUS」は月に飛んで何をする?

    宇宙航空研究開発機構(JAXA)は11月25日、2機の超小型探査機「OMOTENASHI」「EQUULEUS」に関する記者説明会を開催した。両機はNASAの大型ロケット「SLS」(Space Launch System)初号機に搭載され、月へ向かう。SLSの完成は予定より大幅に遅れているが、現時点で、打ち上げは2022年2月12日以降になる見込みだ。 相乗りで10機もの超小型探査機が月へ! 米国が主導する「Artemis」(アルテミス)計画は、月面での持続的な有人活動を目指す国際協力プロジェクトである。まず2024年までに、再び人類を月面へ送り込み、その後、月周回軌道に新たな宇宙ステーション「ゲートウェイ」を建設。ここを拠点に、月面基地を構築し、将来的には、有人火星探査も視野に入れている。 Artemis計画のために開発されているのが、有人宇宙船「Orion」と大型ロケット「SLS」である

    日本の超小型探査機「OMOTENASHI」と「EQUULEUS」は月に飛んで何をする?
  • Kavli IPMUなど、Ia型超新星の爆発の瞬間から5時間以内の閃光の撮影に成功

    東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)や京都大学、広島大学などの研究チームは12月9日、東京大学 木曽観測所の1.05m木曽シュミット望遠鏡に搭載された「Tomo-e Gozen(トモエゴゼン)」カメラを用いた観測により、Ia型超新星「Tomo-e 202004aaelb(SN2020hvf)」の爆発から5時間以内にパルス状の閃光が現れる様子を捉えることに成功したこと、ならびに京都大学岡山天文台のせいめい望遠鏡を用いた観測により、今回観測されたIa型超新星が、通常のものより明るい特異なIa型超新星であることを突き止めたこと、それらのデータをもとにシミュレーションによる解析を行い、爆発した白色矮星の周囲に存在した大量の物質と超新星爆風が衝突したことで初期閃光が生じたことを明らかにしたなどを発表した。 同成果は、Kavli IPMUのジャン・ジアン特任研究員、

    Kavli IPMUなど、Ia型超新星の爆発の瞬間から5時間以内の閃光の撮影に成功
  • 太陽型星の「スーパーフレア」、可視光による分光観測に国立天文台などが成功

    国立天文台(NAOJ)、京都大学(京大)、兵庫県立大学の3者は12月9日、京大 岡山天文台の「せいめい望遠鏡」や兵庫県立大 西はりま天文台の「なゆた望遠鏡」など、複数の望遠鏡による連携観測で、年齢1億歳ほどの若い太陽型星「りゅう座EK星」で発生したスーパーフレアに伴って、「巨大フィラメント」が噴出している様子を分光観測によって捉えられることに成功したと発表した。 同成果は、NAOJ アルマプロジェクト/日学術振興会の行方宏介 特別研究員(研究当時・京大大学院生)、NAOJ ハワイ観測所岡山分室の前原裕之助教、京大 理学研究科 物理学・宇宙物理学専攻 宇宙物理学教室の野上大作准教授らの共同研究チームによるもの。詳細は、英科学誌「Nature」系の天文学術誌「Nature Astronomy」に掲載された。 太陽はその破壊的なエネルギーを宇宙空間に放出する荒ぶる瞬間がある。表面で起こる突発的

    太陽型星の「スーパーフレア」、可視光による分光観測に国立天文台などが成功
  • 艦隊を指揮する軍艦・旗艦と指揮所(11)指揮所あれこれ、宇宙やサイバーも - 軍事とIT(431)

    これまで、「海軍の旗艦」「陸軍の指揮所」「航空作戦の指揮所」と、ドメイン(領域)別に話を展開してきた。しかし現実には、これらの領域はそれぞれ別個に存在しているわけではなくて、互いに関連している。また、ドメインそのものが陸海空以外の分野にも広がってきた。そこで締めくくりとして、流行り言葉のマルチドメインに関わる話を取り上げてみたい。 統合作戦の指揮 陸軍が地上で、海軍が洋上(海の中と空の上も含む)、空軍が空中で、それぞれ別個に戦闘任務を遂行するのであれば、指揮所も別個に設置・運用すれば済む。しかし実際には、これらの作戦は相互に連関している。地上軍の交戦を空から友軍機が支援することもあるし、空から飛来する脅威を陸軍の地対空ミサイルが迎え撃つこともある。 それを比較的、狭い範囲で具現化するのが水陸両用戦。だから、水陸両用戦を指揮する機能を備えた揚陸艦、あるいはその機能に特化した揚陸指揮艦(指揮統

    艦隊を指揮する軍艦・旗艦と指揮所(11)指揮所あれこれ、宇宙やサイバーも - 軍事とIT(431)
  • <独自>「防衛版」経済安保法検討 産業基盤を強化

    政府が、戦闘機など重要な防衛装備品を対象に生産態勢や技術基盤を強化する「防衛版」の経済安全保障法案策定を検討していることが10日、分かった。複数の政府関係者が明らかにした。来年の通常国会で成立を目指す経済安保推進法案(仮称)が多様な産業を対象とするのに対し、防衛産業に特化したサプライチェーン(供給網)強化策などが必要と判断した。 政府は経済安保を推進するため、①サプライチェーンの強靱(きょうじん)化②重要インフラの安全性確保③先端技術の育成・保全④特許の非公開-について、各産業界や研究施設などに対する法規制や支援策を強化する法案を検討している。 だが、防衛装備品を受注している民間企業に対しては、他の産業より高いレベルでのサプライチェーン確保や機密漏洩(ろうえい)防止の取り組みが求められる。そのため幅広い産業を対象とする経済安保推進法とは別に、規制対象を防衛装備品に特化した法整備が必要との声

    <独自>「防衛版」経済安保法検討 産業基盤を強化