太平洋沿岸部を低気圧が北上した影響で、大型連休後半の4日、東北や北海道を中心に記録的な大雨となり、東日本大震災の被災地でも仮設住宅などに被害が出た。 気象庁によると、岩手県山田町で、4日昼前までの24時間雨量が観測史上最大の345ミリを記録したほか、北海道登別市でも313ミリに達した。 岩手県山田町の仮設団地には4日午前0時頃、隣接する土手の斜面が崩れて土砂が迫ったため、12世帯25人が別棟に避難した。同団地に住む女性(63)は、「眠っていたら『ドン』と音がして、地震かと思った。窓を開けたら土砂が押し寄せていた」と振り返り、「昨年8月に仮設に入ってようやく落ち着いたところだったのに。今夜は親戚の家に泊めさせてもらう」と不安そうに話した。 24時間雨量が340ミリを記録した岩手県釜石市では雑貨店が床下浸水し、商品の一部が水につかった。経営する男性(72)は、震災の津波で同市の自宅兼店舗