【読売新聞】 新型コロナウイルス対策関連の給付金として山口県阿武町が誤って振り込んだ4630万円が全額出金された事件で、花田憲彦町長は24日、9割超にあたる約4300万円を「法的に確保した」と発表した。町は、電子計算機使用詐欺容疑で
【読売新聞】 新型コロナウイルス対策関連の給付金として山口県阿武町が誤って振り込んだ4630万円が全額出金された事件で、花田憲彦町長は24日、9割超にあたる約4300万円を「法的に確保した」と発表した。町は、電子計算機使用詐欺容疑で
「障害を抱えていたり、経済的な状況で社会に選択肢がないばかりに夢を諦めなければならない人がいる。そんな社会状況を打破したい」 ベストセラー「五体不満足」の著者で作家の乙武洋匡氏(46)が夏の参院選東京選挙区(改選数6、7月10日投開票予定)に無所属で出馬を表明。21日には、地元である東京・用賀で初の街頭演説を行い、熱弁を奮った。 さらに同じ選挙区では、れいわ新選組の山本太郎氏(47)が電撃参戦。立憲民主党の蓮舫氏(54、元キャスター)、自民党の朝日健太郎氏(46、元ビーチバレー五輪代表)といった現職候補を脅かす形となったが、新人には、元「おニャン子クラブ」メンバーのタレント、生稲晃子氏(54)が自民党から鳴り物入りで立候補を予定している。 生稲氏「他にも新人で、ファーストの会から〝小池百合子都知事の右腕〟と注目された荒木千陽氏。日本維新の会は美魔女の元プロスノーボーダー、海老沢由紀氏を擁立
平成9年に神戸市須磨区で小学生5人が襲われ、2人が犠牲になった連続児童殺傷事件で、小学6年の土師(はせ)淳君=当時(11)=が殺害されて24日で丸25年となる。父親の医師、守さん(66)は産経新聞の取材に応じ、「どれほど時間が流れても、私の中の淳は11歳のあの頃のままだ」と述べた。すでに社会復帰している当時14歳の加害男性(39)には「息子を奪った納得できる理由」を説明するよう求めた。 子供への想い変わらず 土師守さん手記全文 加害男性から医療少年院を仮退院後の16年以降、弁護士を通じて毎年手紙が届いていた。しかし、事件から丸20年となった29年を最後に途絶え、今年も届かなかった。「なぜ淳が殺されなければならなかったのか、納得のいく理由を知りたい。彼に会いたいとは思っていないが、手紙などで答えてほしい」と強調。「彼も報道は見ているはず。今後も報道を通して訴えていく」と語った。 この四半世紀
平成9年の神戸連続児童殺傷事件で、次男で小学6年の淳君=当時(11)=を失った父親の土師守さん(66)が、淳君の殺害から24日で丸25年となるのに合わせ、弁護士を通じて報道各社に手記を寄せた。土師さんが寄せた手記の全文は次の通り。 今年の5月24日は、私たちの次男・淳が亡くなって25回目の命日にあたります。この25年という年月は私たちにとっては本当に嵐のように過ぎ去ったように思います。しかし、何年経(た)とうとも、子供への想(おも)いは変わることはないと感じています。 今年も加害男性からの手紙は届いていません。以前から言い続けていることですが、何故(なぜ)、私たちの次男の命が奪われなければいけなかったのかについて、私たちが納得するような解答を求め続けています。彼は、私たちの問いに答える義務があると考えています。私たちから彼に対して何らかの行動を起こすことは出来(でき)ませんが、報道を通して
米国政府は5月17日から開催された主要7カ国(G7)財務相会合で、ロシア産原油の全面的な輸入禁止措置に代わる措置として、欧州(EU)に対し関税を課すよう提案した。ロシア産原油禁輸に関する協議で難航しているEUに助け船を出した形だ。 【写真】ロシアの国営原子力企業「ロスアトム」 米国政府は既にロシア産原油の禁輸に踏み切っており、ロシア産天然ガスも一切輸入していない。ロシア依存が低いことを奇貨として西側諸国のエネルギー禁輸政策を主導している形だが、その米国にもアキレス腱がある。 グランホルム米エネルギー省長官は5日「米国はウランの安定供給を確保するための戦略中を策定中であり、ロシアからの輸入を見直すべきだ」との見解を示した。 米国政府は3月、ロシア産の天然ガス・原油・石炭の輸入を禁止したが、ウランを制裁対象にすることはなかった。米国にとってロシアはウランの大供給国だからだ。 2020年時点で米
ジョー・バイデン米大統領と岸田文雄総理による首脳会談が行われたのは、ロシアによるウクライナ侵攻からおよそ3ヵ月が経過するタイミングでした。この間、「世界の警察」と呼ばれたアメリカは、ウクライナに武器を貸与するだけで軍隊を派遣していません。その最大の理由は、ウクライナがNATO(北大西洋条約機構)に加盟していないからに他なりません。一方、日本が米国と締結している日米安全保障条約(安保条約)の第5条は、米国による日本の防衛義務を定めていると、日本では考えられています。しかし、日本が危機に瀕した際、米国は本当に守ってくれるのでしょうか――。【那我龍樹/作家】 【写真】プーチン大統領と事実婚状態とされる元五輪金メダリスト「アリーナ・カバエワ」 安保条約に関して近年、大きな話題となったのは2014年4月に来日したバラク・オバマ元大統領の発言です。その当時、日本のメディアの多くは、米大統領が初めて、尖
5月15日、沖縄の本土復帰から50年を迎え、岸信夫・防衛相(63)の発言が注目された。一方、永田町では、岸大臣の“健康問題”にも高い関心が持たれているという。 *** 【写真】今年2月に週刊新潮が撮影した、杖をついて歩く岸防衛相。現在は、これより“病状”は悪化している 岸大臣は13日に会見を開き、「沖縄の皆さんに大きな基地負担をかけている状況は到底是認できるものではない」などと発言。多くの大手メディアが報道した。 5月3日から6日にかけては訪米し、ロイド・オースティン国防長官(68)と会談。ウクライナ情勢について意見を交わしたほか、北朝鮮や中国の問題についても話し合った。 ロシア軍がウクライナに侵攻し、北朝鮮はミサイルの発射を続けている。防衛相の言動が大きく報じられるのは当然だろう。 しかし永田町では、岸大臣は「別の事柄」で秘かな話題になっているという。担当記者が言う。 「話題になっている
中国の上海市は、新型コロナの感染拡大のため3月28日から一部地域でロックダウン(都市封鎖)を始めた。4月1日から封鎖エリアを市全域に広げ、以来、2500万人の市民は自宅から出られないという異常な事態が続いている。多くの国は“ウィズコロナ”に移行しているのに、何故中国はそこまで“ゼロコロナ”に拘るのか。中国出身の評論家・石平氏に話を聞いた。 *** 【写真】長蛇の列をなす上海市内のPCR検査会場 これまで中国のコロナ対策を擁護し続けてきたWHO(世界保健機構)のテドロス事務局長も、流石にゼロコロナ政策を批判し始めた。5月10日、スイスのジュネーブで行われたメディアブリーフィングでこう発言している。 《ウイルスの様態と将来予想を考慮すると、中国のゼロコロナ政策は持続可能だとは思わない。他の戦略へ転換することが非常に重要だと考える。》 ゼロコロナを無理に続ければ、社会や経済、人々の生活に大きな支
「生活必需品の購入は100円ショップで」「会議のコーヒーは自分で用意」……。 2017年の大統領就任以来、「庶民派」を標榜してきた韓国の文在寅(ムンジェイン)前大統領(69)。だが今月9日に大統領を退任した文氏に、就任直後の余裕はなかった。 【写真5枚】トランプ前大統領との2ショット 韓国人記者が言う。 「退任まで1週間と迫った5月3日、韓国の国会では、検察の捜査権を骨抜きにするための法改正案が成立。野党が反対する中での強行採決には“文氏が検察の捜査を逃れるための改悪だ”と世論も憤激しています」 実際、この改正法に対する文氏の執念はすさまじい。同じ3日には文政権最後の国務会議(閣議)が開かれたが、 「文氏は改正法を公布するため、通常なら午前中に行われる国務会議を、法案成立後の午後に延期。次の国務会議は尹錫悦(ユンソクヨル)新大統領の下で行われるため、尹氏に廃案にされることを恐れていたのかも
読者の皆さま、今週もこちらの市民生活にまつわるお話となることを、ご理解いただきたく存じます。 それは、故郷の町に戻り祖先の墓参りをした翌日にエカテリンブルクに戻る途中のことでした。 ハイウエーから見える遠く離れた森の向こうに巨大な煙柱が見え、そのそばを頻繁にヘリコプターが飛んでいるのが見えました。今年もまた山火事が多発しているようです。 エカテリンブルクに戻り、この記事を書いている今も窓を開けると焦げ臭い匂いがします。 現在、最も大きな森林火災はシベリアにあります。天候の変化や強風が火を急速に広げたために、その地域の学校や幼稚園を含め約800戸の家屋が焼失し、少なくない人々が亡くなっています。 でも、実はこれら火災の大部分は森林からではなく、農地や草原から発生しているのです。 すべての森林火災の原因に関する完全な情報はありませんが、グリーンピースの調査によると、多くのケースで乾いた草を取り
そこで1年に1度親類が集まって墓をきれいに飾り付け、故人の話に花を咲かせながら皆で思い出を共有するのですが、今年の墓地は特に混んでいて、みんなにパイを焼いて配る女性も見かけました。 故郷の町には、イスラム教徒とロシア正教会の2つの主要な墓地があります。 私の祖父母は父方がイスラム教、母方が正教会だったので、別々の宗派の墓地に埋葬されていますが、今年は両宗派とも墓の数が急速に増えていることに気づきました。 私の祖父母は共に80年という長い人生を送り天寿を全うしましたが、昨年だけでも150万人以上の人がロシア全土で亡くなっており、ロシアの平均寿命は祖父母の人生よりはるかに短いのです。 そんな話を両親としながら家路につく途中、かつての祖父母の家の前を通ると私たちは複雑な気持ちになりました。 なぜなら、祖父母の死後売却されたその家を買った人は全く手入れをしておらず、家が老朽化しているのが外から見て
読者の皆さま、今週もこちらの市民生活にまつわるお話となることを、ご理解いただきたく存じます。 日本は今週の金曜日からゴールデンウイーク休暇になると聞いておりますが、こちらロシアでもメーデーから5月3日までの3連休となります。 特に5月1日のメーデーは、労働者の権利と保護を象徴したソ連時代での主要な休日の一つでしたので、当時はどの町でも大掛かりなパレードが開催されていましたが、ソ連崩壊後の1992年になると「春と労働の休日」と名称を変えた祝日となり、パレードは行われなくなりました。 例年ですと、気候が暖かくなってくるこの連休中に人々は別荘(ダーチャ)に行って野菜作りをしたり、自然の中でバーベキューなどを楽しんだり、また余裕のある人は海外旅行に出かけたりしていましたが、今年はあらゆることが困難になっています。 バーベキューに関しては近年山火事が発生するトラブルがあったので、屋外で揚げ物をするこ
読者の皆さま、多くの人々にとって予想外のことが起こってから、2週間がたちました。先週に引き続き、今週もこちらの市民の状況をお話しいたします。 依然通りを歩く市民の表情は硬く、街の雰囲気に明るさはありません。 分かってはいても、欧米諸国から新たな制裁が発表されるたびに憂鬱な気持ちになり、人々は将来に向けて何かを計画することが困難になっていきます。 SWIFTの制裁が発表された日に通貨ルーブルは最安値を更新し、そこから最初の数日間で多くの売り手が家電や電子機器の価格を30%引き上げました。 一部の商品は再度値下がりしましたが、それでも人々は近い未来に以前の価格に戻ることはないと知っているので、必要な家電製品をためらうことなく購入しようと努めます。 私が暮らすエカテリンブルクでは、制裁のために急ぎ閉店が決まった家具量販店のIKEAにも多くの人々が押し寄せ、大量の品物を買っていく人の姿が見られまし
36年ぶりの続編となった「トップガン マーヴェリック」((c)2022 PARAMOUNT PICTURES. CORPORATION ALL RIGHTS RESERVED) 米俳優、トム・クルーズ(59)の主演映画「トップガン マーヴェリック」が27日公開される。前作「トップガン」(1986年公開)で主人公のフライトジャケットに入っていた日章旗などが、2019年公開の予告編では別のマークに修正され、中国への配慮ではないかと批判があった。だが、実際に公開される本編では、トムの背中に「日の丸」が戻っていることが分かった。 4年ぶり24回目の来日となったトムは、23日の記者会見で「またこの作品とともに日本に戻ってこられて、とても興奮している」と語った。
歓迎行事で儀仗隊の栄誉礼を受けるバイデン米大統領。左は岸田文雄首相 =23日午前、東京・元赤坂の迎賓館(川口良介撮影) ジョー・バイデン米大統領は23日、岸田文雄首相との首脳会談に臨み、日米同盟の強化に加え、米国主導の新経済圏構想「インド太平洋経済枠組み(IPEF)」の設立を宣言した。共同記者会見では、中国が台湾を攻撃した場合、軍事的措置で台湾防衛に関与すると明言した。ロシアによるウクライナ侵攻を許した教訓が感じられた。24日には、日本と米国、オーストラリア、インドによる戦略的枠組み「QUAD(クアッド)」首脳会合が開催されるが、懸念もある。オーストラリアでは「親中的な歴史」を持つ労働党が政権を奪還した。インドは対中姿勢では一致するが、ロシアとの関係が深く経済制裁に参加していない。自由主義陣営の結束は大丈夫なのか。 「『台湾有事』にならないよう、中国にしっかりとしたメッセージを出していかな
2022年1~3月期実質国内総生産(GDP)速報値が発表された。年率換算ベースで見ると、全体で1・0%減と再びマイナス成長だった。 20年4~6月期にコロナ禍の影響で28・2%減と大きく落ち込んだが、続く7~9月期が22・9%増、10~12月期が7・2%増と回復した。その後は21年1~3月期は1・3%減、4~6月期が2・1%増、7~9月期が2・9%減、10~12月期が3・8%増と一進一退だった。 22年1~3月期の内訳は、民間消費が0・1%減、住宅投資が4・3%減、設備投資が1・9%増、政府消費が2・4%増、公共投資が13・6%減、輸出が4・7%増、輸入が14・1%増だった。 民間消費は21年10~12月の大幅プラスから22年1~3月期はわずかにマイナスに転じたが、市場の予想よりは良かった。コロナ禍の行動制限で大幅な落ち込みが予想されたが、サービス消費などがマイナスではあったものの、限定的
岸田文雄首相は23日午前、東京・赤坂の迎賓館で、ジョー・バイデン米大統領と対面で会談する。翌日は、日本と米国、オーストラリア、インドによる戦略的枠組み「QUAD(クアッド)」の首脳会議が官邸で開催される。 さらに、6月10~12日、シンガポールで英国際戦略研究所(IISS)主催の第19回アジア安全保障会議に参加する。同26~28日には、ドイツ南部エルマウで開かれるG7(先進7カ国)首脳会合が控えている。 参院選(6月22日公示・7月10日投開票の予定)を前にして、岸田首相はキャッチフレーズの「外交の岸田」の真骨頂披瀝(ひれき)に全力投球の構えである。 膠着(こうちゃく)化するロシアによるウクライナ侵攻の先行きが不透明なだけに、2国間の首脳会議や権威ある国際会議を通じて存在感をアピールしたいに違いない。 正直言って、これまでの岸田外交を検証すれば分かることだが、及第点をあげていいだろう。
【読売新聞】 新型コロナウイルス対策関連の給付金として山口県阿武町が誤って振り込んだ4630万円が全額出金された事件で、花田憲彦町長は24日、記者会見を開き、電子計算機使用詐欺容疑で逮捕された無職田口翔容疑者(24)(阿武町福田下)
【読売新聞】 ペットのQOL(クオリティー・オブ・ライフ=生活の質)が注目されている。健康で充実した日々を送ることはペットにも重要と考える飼い主が増えており、ペットが家族の一員として快適に暮らせるよう、食事や生活環境に関する様々な技
評論家の西尾幹二氏ロシアのウクライナ侵攻から日本人が得た最大の教訓は何だろうか。重要な教訓は単純な形をしているのが常だ。もし日本が侵攻されたら、日本人はウクライナ人のように勇猛果敢に戦えるだろうか。そのような疑問が私の心を離れない。 「平和主義」振りかざすだけ5月1日のNHK朝の各党党首出演の政治討論会を聴いて驚いた。自民党から共産党までまったく同じ論調なのである。日本列島がウクライナのようになったらどうしようという国民が抱いたに違いない不安を予感させる言葉は誰の口からも出てこない。それどころか日本は輝かしい平和主義の国、平和主義を振りかざしていれば無敵、不安なし、平和主義こそが強さの根拠、と居並ぶ各党党首が口を揃(そろ)えそう語っているのだ。
シャンデリアがお気に入りだった小学生の頃の息子。この笑顔を守ることが、何かを決める際の軸になっています(国沢さん提供)発達障害のある子どもの親は、小学校就学前に「この子はどの学校、どの学級に進めばいいのだろう」と悩むことが多いです。私の法人で行っている相談でも、この悩みは相談件数のトップ3に入ります。 私も通った道なのでよく分かります。こだわりが強い、変化に弱い、大きな音や大人数が苦手-。そんな特性を持つわが子たちが小学校で過ごす姿を想像できず、通常の学級に行かせるのか、特別支援学級か、特別支援学校か、悩んでしまうのです。 「小学校は通常学級に挑戦させたいんです。大丈夫でしょうか」。そんな相談をされる方に、「きっと大丈夫ですよ!」と簡単に言えないのがつらいところです。同級生、先生、教室、授業、行事といったさまざまな環境がその子に合うかどうかは、実際に入ってみないと分からないことが多いからで
海軍の行動が記録された旧安茂里村の村長日記(左)などの史料=長野市(原田成樹撮影)終戦直前に長野市安茂里で海軍が掘った地下壕について、明治大の山田朗教授(平和教育登戸研究所資料館長)は現地調査を行い、本土決戦をにらみ「相当重要な通信部隊だった」との認識を示した。自身の調査と地元にある史料を照合し、工事を担う隊長自身が先遣隊として急行し、海軍から「分遣隊施設新設」という命令が出ていたことがその根拠。海軍の中枢機能を担う予定だったとみて、今後、隊長の戦後証言の発掘などで史実の解明を進める考え。 隊長自ら先遣長野市の市民団体「昭和の安茂里を語り継ぐ会」が保管する旧安茂里村の塚田伍八郎村長の日記には、昭和20年6月27日「午前8時役場出席の前 昨夜来宅の横須賀海軍施設部山本部隊長に面談」とある。
ロシアのウクライナ侵略が続く中で、岸田文雄首相と、就任後初めて来日したバイデン米大統領が都内で会談した。 侵略による国際秩序の動揺はもってのほかの事態だ。インド太平洋地域へ波及させてはならない。全力でウクライナを支援するバイデン氏が中国の隣国日本を訪ね、対中抑止を最重視する姿勢を示したことには大きな意義がある。 両首脳はロシアの侵略を非難し、力による一方的な現状変更はいかなる場所でも許容しないと確認した。中国やロシア、北朝鮮に、日米で協力して対処することでも一致した。 対中抑止強化が急務だ注目すべきは、バイデン氏が会談後の共同記者会見で、中国が台湾を攻撃した場合、米国が軍事的措置で防衛に関与すると明言したことだ。 台湾併吞(へいどん)をねらう中国は軍事力使用を否定しない。台湾有事は地理的に近い日本をめぐる有事に転化しかねない。中国の暴発を抑え込む必要がある。 歴代米政権は台湾有事への対応を
「裁判所を解体しろ」。こう叫ぶ若者たちがいる。全身黒ずくめで、目出し帽までかぶっていた。米国で先月、人工妊娠中絶は合憲だと認めた連邦最高裁の判断を否定する多数派意見書の草稿が流出して以降、これに反発する中絶支持派の集会が相次いでいる。若者たちは、意見書を起草した保守派判事の自宅前で行われた抗議デモに参加していたのだが、そのあまりに過激な主張に他の参加者たちもやや困惑気味だ。 当人たちに話を聞こうとして無視された。「何で取材拒否なの?」としばらく粘ると、一人が「メディアは話をねじ曲げる」「身元がばれると右派に襲撃される」と話してくれた。 同じ物言いは、トランプ前大統領の支持者たちの取材でもよく聞く。いわく、左派は司法を牛耳っており、自分たちは攻撃にさらされている。メディアには名前を明かしたくない-。右派と左派で主張が大きく違うのに、考え方はよく似ている。 一方で「日本の新聞だったら」と取材に
新型コロナウイルスのワクチンを接種した後、どのくらいたつと感染しやすくなるのか。接種した人はどのくらい重症化せずに済むのか。 こういう疑問にデータで答えるのは、実は容易でない。今回のパンデミック(世界的大流行)では「できる国」と「できない国」の違いを見せつけられた。 抜きんでていたのは、イスラエルや英国である。 イスラエルのすごさは言うまでもない。米ファイザー社のメッセンジャーRNAワクチンの評価を不動にしたのはイスラエルだ。約4万人の治験データを同国内の300万人規模のビッグデータで裏付けた。 実社会で得るデータのことを「リアル・ワールド・データ」という。数が多いから細かな分析ができる。研究で分からなかったことが分かることもしばしばである。 英国のデータ活用も秀逸だ。医療を国営のナショナル・ヘルス・サービス(NHS)が提供しており、データが一元化されていることが大きい。ワクチンの接種情報
岸田文雄政権が取り組む政策には、民間の経済活動に対する国家の関与を強めるものが多い。例えば先に成立した経済安全保障推進法は、経済や暮らしの安全・安心につながる重要物資の調達や、軍事転用可能な先端技術の開発などで、企業への規制や官民協力を強化するのが特徴である。 産業政策もそうだ。経済産業省の審議会が「経済産業政策の新機軸」としてまとめた中間整理案は、2030年の成長分野への投資を官民で現在の1・5倍にする目標を掲げた。具体的には脱炭素関連で年17兆円、半導体やバイオ関連でそれぞれ年3兆円を官民で投資するなどという内容である。 岸田首相が掲げる新しい資本主義は、市場に全てを任せればうまくいくという新自由主義からの脱却に主眼を置くので、政府が民間への介入を強めるのも当然の帰結なのだろう。首相は訪英した際の講演で、新しい資本主義を担うのは、「官か民か」ではなく「官も民も」だと説明している。 気に
宇宙旅行というと、ロケットによる発射や厳しい肉体訓練が必要とされるが、そのイメージを打ち破り、気球を使った「宇宙遊覧飛行」の実現を目指すベンチャー企業がある。今月、無人の気球で高度33キロからの通信に成功。早ければ来年の有人遊覧飛行実現に向けて取り組みを加速させている。 このベンチャーは岩谷技研(札幌市北区)。宇宙遊覧飛行は、ヘリウムガスを使ったプラスチック製の気球で、気密性の高い客室を浮かべる計画だ。「宇宙への入り口」とされる高度25~30キロの成層圏へ2時間かけて上昇、その後1時間かけて遊覧し、1時間かけて降下する。 北海道大樹町から飛ばした気球(岩谷技研提供)今月19日の試験飛行では、同社製の無線基板をひもでつないた無人の気球を放ち、最高高度33.1キロからの信号受信に成功した。気球は同日午前7時26分、北海道大樹町のロケット発射施設「北海道スペースポート」の1000メートル滑走路か
アフリカで発生してきたサル痘が、アフリカ以外で多数確認され「異常」事態 英紙が元ソ連科学者の24年前の証言を元にロシアの「サル痘の生物兵器計画」報道 そもそもサル痘はどんな病気か?ロシアの関与は?報道の信憑性は? 動物由来のウイルス感染症「サル痘」がヨーロッパなどで流行の兆しを見せている。世界保健機関(WHO)は21日、ヨーロッパと北米、オーストラリアの計12カ国で92人がサル痘に罹患したと発表した。サル痘は、これまでアフリカ大陸では継続的に発生してきた感染症だが、アフリカ以外で多数確認されるのは、「きわめて異常」(WHO)だ。 報道のソースとなった亡命科学者の証言 そんな中、この週末、にわかに信じがたいニュースがイギリスから飛び込んできた。イギリスのタブロイド紙「The METRO」が報じ、インドの英語放送チャンネル「WION」が外電引用した「Russia ‘planned to use
首脳会談で握手する岸田首相(右)とバイデン米大統領=23日午前11時36分、東京・元赤坂の迎賓館(代表撮影) 自民党の佐藤正久外交部会長は24日午前の党会合で、訪日中のバイデン米大統領が台湾で紛争が起きた場合、台湾の防衛に軍事的関与するとの考えを示したことについて、「最高の失言をされた。これまでの台湾に対する曖昧戦略から一線を越えた」と歓迎した。 佐藤氏はまた、「バイデン氏がここまで発言をした以上、日本自らが外交力、防衛力を車の両輪としてさらに強化することが極めて大事であり、われわれ政治家も覚悟が求められている」と語った。 宮沢博行国防部会長も「バイデン氏の台湾へのコミットメントは核心であり、本音とみていい。この東アジアの安定に寄与するものだ」と評価した。 バイデン氏は23日の日米首脳会談後の共同記者会見で、台湾有事の際に米国が軍事的に関与するかを問われ「イエス」と明言。その後、ホワイトハ
バイデン大統領が打ち出したIPEFの政治的な意味とは? TPPなどの単純な経済連携協定ではなく、明確に「政治的価値観」含み 中国との競争上、政治的価値観を共有した枠組みを作る外交的な効果とは バイデン大統領の訪日初日となった23日、日本の国連安全保障理事会常任理事国入り支持や台湾海峡での軍事介入発言などが注目されたが、日本のメディア報道はバイデン大統領が発表したIPEFに対して厳しい論調のものが多い。曰く、IPEF(インド太平洋経済連携枠組み)には経済的なメリットが不透明であるため、その経済的価値がTPPに及ばないというものだ。 このような解説は日本主導のTPPという経済枠組みに米国に復帰してほしいという、日本側の願望が表に出たものと思う。しかし、IPEFはTPPよりも遥かに野心的な目的を持った枠組みであり、日本の決断次第では中長期的にはインド太平洋地域の未来を左右していくことになるかもし
【読売新聞】編集委員 吉田清久 沖縄は5月15日、1972年の本土復帰から50年を迎えた。 記念式典は、沖縄と東京の2会場を中継して行われ、岸田首相は式辞で「復帰から今日に至る沖縄県民のたゆまぬ努力と先人たちのご尽力に、改めて敬意を
【読売新聞】編集委員 吉田清久 沖縄は5月15日、1972年の本土復帰から50年を迎えた。 記念式典は、沖縄と東京の2会場を中継して行われ、岸田首相は式辞で「復帰から今日に至る沖縄県民のたゆまぬ努力と先人たちのご尽力に、改めて敬意を
【読売新聞】社会部デスク 木下敦子 若者言葉やネットスラングとして広がっている「斜め上」という言葉は、前向きな場面でも、ややネガティブな文脈でも自在に使われているようだが、いずれにしても、<思っていたのとちょっと違う展開に驚く>とい
産経新聞社とFNNの合同世論調査では、敵基地攻撃能力の保有と防衛費の増額の是非を尋ねたところ、「必要」や「増やすべきだ」の回答がいずれも6割を超えた。ロシアのウクライナ侵攻や北朝鮮の相次ぐミサイル発射による安全保障環境の深刻さが背景にあるとみられるが、一部野党はいずれも反対する姿勢を崩しておらず、夏の参院選でも争点の一つになりそうだ。 敵基地攻撃能力の是非を尋ねた設問では、64・7%が「必要」と回答し、「必要でない」は28・6%だった。自民党が提言する防衛費の国内総生産(GDP)比2%以上への引き上げに関しては、「2%以上に」と「2%以上でなくてよいが」をあわせ、「増やすべきだ」は計62・0%に上り、「今のままでよい」は29・8%、「今より減らすべきだ」は6・3%だった。 立憲民主党は「防衛費(GDP比)2%や、敵基地攻撃能力などは挑発的で、非常に悪乗りした議論だ」(小川淳也政調会長)と批
バイデン米大統領と日米共同記者会見を行う岸田文雄首相=23日午後2時46分、東京・元赤坂の迎賓館(鴨川一也撮影)岸田文雄首相は23日、来年の先進7カ国首脳会議(G7サミット)を被爆地の広島で開催すると表明した。ウクライナに侵攻したロシアは核兵器を使って欧米を恫喝(どうかつ)しているほか、日本は中国や北朝鮮の核の脅威にも直面する。広島選出の首相は「核兵器のない世界」を追求するが、同時に米国の「核の傘」の信頼性をいかに強化するかという、一見相反する目標に向き合うことになる。 「武力侵略も核兵器による脅しも断固として拒否するG7の意思を示したい」 首相はバイデン大統領との共同記者会見で、ロシアのウクライナ侵攻に触れ、広島でのサミット開催の意義を強調した。各国の指導者が被爆の実相に触れることで、ロシアの核使用を許さない国際世論を形成したい考えだ。
政府はマイナンバーカードを健康保険証として使う「マイナ保険証」の普及に向け、4月の診療報酬改定で新設した加算措置について、廃止を含め見直す方向で検討していることが23日、わかった。医療機関でのマイナ保険証の活用を後押しするために診療報酬を引き上げたが、カードを使うと支払いが増える仕組みは国民の理解が得にくく、カードの利用拡大に逆行しかねないと判断した。 政府は6月上旬に策定予定の経済財政運営の指針「骨太の方針」に、カード普及の推進策の一環として、医療機関への必要なシステム導入の義務化とあわせ関連する財政措置を見直す方針を盛り込む。ただ、夏の参院選を控えて医療団体の反発を招く懸念もあることから、今後段階的な縮小も含めて詳細を詰め、厚生労働相の諮問機関である中央社会保険医療協議会(中医協)に諮る予定。 昨年10月にマイナ保険証の利用が始まったのを踏まえ、政府は今年4月の診療報酬改定で「電子的保
北朝鮮による拉致被害者家族と面会するバイデン米大統領(手前左)=23日午後、東京・元赤坂の迎賓館(内閣広報室提供) 北朝鮮による拉致被害者家族が23日のバイデン米大統領との面会後、東京都内で会見した。横田めぐみさん(57)=拉致当時(13)=の弟で家族会代表の拓也さん(53)は「変わらぬ支援の気持ちを頂き、勇気づけられた。(面会は)国際社会に対する強力なメッセージになる」と手応えを述べた。 バイデン氏はめぐみさんの母、早紀江さん(86)を抱擁するなど、面会は終始、「ハートウオーミングな時間」(拓也さん)だったという。 8家族11人が参加し、東京・元赤坂の迎賓館で午後3時前から30分間、実施された。冒頭、拓也さんのあいさつの途中、早紀江さんが高齢になっていることに触れると、バイデン氏は着座していた早紀江さんに近づいてひざまずき、子供を病などで亡くした自身の過去を説明。子供の写真を財布に入れ常
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