構造主義について考える1(http://d.hatena.ne.jp/voleurknkn/20070425#p1) 構造主義について考える2(http://d.hatena.ne.jp/voleurknkn/20070426#p1) 前回の末尾で、フーコーと構造主義との関係を考える際には、言語/記号というものの位置に注意を向けるのがいいのではないか、ということを書きました。今回はその理由を書いていこうと思うます。 ところで、構造主義という思潮は、人文科学という言葉と強く結びついています。おそらく構造主義の流れについてまとめたもっとも浩瀚な書物であるフランソワ・ドッスの『構造主義の歴史』の訳者あとがきで、訳者が「人文科学」という言葉の系譜について説明していましたが、構造主義というのは、いわゆる人文知といわれる領域に科学性を確立しようとした運動である、という性格ももっています。のちにソーカル