正直,あまり気の進まない出張でした。東大阪の中小企業が作った人工衛星として名高い「まいど1号(SOHLA-1)」を取材するための大阪出張です。日経エレクトロニクス2009年5月18日号では,「1社に1台,人工衛星」と題して100kg以下の超小型衛星がエレクトロニクス業界に与えるインパクトについて特集しました。まいど1号は日本の超小型衛星の中でも特に有名な衛星です。私自身,以前に書いたNEブログ「日本の小型衛星ブームは本物か」で取り上げました。この特集で,まいど1号を外すわけにはいきません。 何しろ,中小企業が力を合わせて作り上げた衛星です。マスコミも「中小企業の希望の星」「ものづくり日本の底力」といったトーンで報道しています。普通なら取材の前に憂鬱になる理由はありません。でも,どうも話が違うようなのです。 今回の人工衛星特集では,30件程度の取材を行いました。取材の中で,まいど1号の名前が
やはり,今回の次世代DVDの規格争いは事前に回避すべきだった,と心から思う。この規格争いは,消費者のみならず,光ディスクの開発に関わる技術者にも多大な不幸をもたらしたと思うからだ。 次世代DVDの開発競争が本格化したのは,今から10年以上前の1997年,日亜化学工業の中村修二氏らが「青紫色レーザ」に実用化のメドをつけたころである。光ディスクの技術者にとって,波長410nm付近で発振する青紫色レーザは「究極の光源」だった。波長が380nm以下の紫外光になると,プラスチックやガラスの透明度が低下し,光学素子として使えなくなる。このため,青紫色レーザを使った光ディスク規格は,民生用光ディスク最後の規格と目されていた。 この当時の光ディスクの技術者には,光ディスク技術の発展を担う同志として,会社を越えた連帯感があったという。長年にわたる学会活動や規格化作業を通じ,技術者同士の気心は知れていた。「最
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く