脱ウクライナ依存成るか――ロシア宇宙局(ロスコスモス)が、ロシア国内のプレセツク宇宙基地からの次世代基幹ロケット「アンガラ」初号機打ち上げに挑んでいる。当初予定では6月27日に打ち上げるはずだったが、打ち上げ直前に大きなトラブル(詳細は非公開)が発生。機体は整備棟に戻り、打ち上げは無期限延期となった。 アンガラは現行の「プロトン」に代わる新世代の衛星打ち上げ用ロケット。モジュール構成を採用し、中核となる第1段やブースター、2段から上の上段を柔軟に組み替えることで、地球低軌道に2トン~40.5トンまでの幅広い打ち上げ需要に対応する能力を持つ。 アンガラの開発はロシアにとって、旧ソ連時代の遺産を一掃するという大きな意味がある。1991年にソ連が崩壊した時、ソ連航空宇宙産業の一部はウクライナに分割された。しかし、ロシアはその後も旧ソ連時代に開発されたハードウエアを使い続けたため、ウクライナ製の部