昨日(5/7)の日中首脳会談後に発表された日中共同声明では、両国は「戦略的互恵関係」の新局面を切り開くことになったと宣言され、マスコミも「戦略的互恵関係」の言葉を強調して何度も報道して解説していた。マスコミは「戦略的互恵関係」の意義を積極的に評価するが、これは本質を裏返せば、単に「都合のいいように相手を利用する関係」である。今回の日中首脳会談の政治がまさにそうだった。中国側の最大の関心はチベット問題と北京五輪で、欧州とは異なる日本のマイルドな対応を世界に見せることであり、この問題で国際的に孤立していないことを世界に示すことが訪日の目的だった。福田首相の口から記者会見で「この五輪は是非とも成功させてほしい。成功しなければいけません」の言葉が出たことは、中国にとっては大きなポイントで、世界の世論に与える影響は小さくない。 日本側の関心は福田政権の支持率で、今回の首脳会談で「中国に言うべきことは
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