従来の実務翻訳では、クライアント、翻訳会社、在宅翻訳者という3者が関係することが普通だった。しかし最近精度が上がったと話題の無料機械翻訳(Google翻訳など)では翻訳会社も翻訳者も不要だし、拡大しつつあるクラウドソーシングでは翻訳会社を介さずクライアントと在宅翻訳者が直取引できる。 そうなると、改めて問われるのが翻訳会社の存在意義だろう。実際、翻訳会社が「中間搾取」していると感じる在宅翻訳者もいるようだ。確かに悪徳翻訳会社も存在するだろうが、翻訳会社自体には存在意義があるし、重要な機能を果たしている。 例えばプロ野球であるが(野球を例に挙げるのは”オッサン”の証拠だと指摘されたことがあるが……)、野球がうまい人が数十人集まっただけではプロ野球は成立しない。試合のスケジュールを立てたり、スタッフを確保したり、ファンクラブを運営したり、グッズを売ったり、テレビ放映したり、道具を整備したりと、