大阪出身の建築家、安藤忠雄さん(78)が設計し、大阪市に寄贈した図書施設「こども本の森 中之島」(同市北区)が5日、開館する。本に出合い、本を楽しみ、本に学ぶ-。大阪都心の新たな文化拠点の誕生だ。「子供たちに、読書を通じて考える力を身につけてほしい」。子供のころに出合った本に希望をもらったという安藤さんの思いも込められている。(矢田幸己) 【写真】こども本の森 中之島 ■蔵書1万8千冊 市内の中心部を流れる堂島川と土佐堀川に挟まれた中之島。重要文化財の市中央公会堂や、市立東洋陶磁美術館など文化施設が集積するエリアに、こども本の森の建物が、川に沿って弓なりの形で延びる。 設計にあたって安藤さんは「子供が施設の主役であることを第一に考えた」という。 3階建てで、吹き抜けを生かした明るい空間。フロアすべての壁が本棚で覆われる。絵本や児童文学、図鑑など約1万8千冊の蔵書が《大阪→日本→世界》《未来