共有地としての言葉―仲俣暁生 ※inflorescencia=inf. 仲俣暁生氏=仲俣 ced氏に関しては雑記帳をご覧ください。 仲俣 だけど、そう考えると紙の本だって、昔は似たようなものだったんですよね。まだネットがない時代、とくに書物の黄金時代というか、「消費財」化が進む前の本の方が、いまみたいに消費財化が進んだ後の本よりも、おそらく余白の書き込みっていうのが多かったと思うんですよ。本に線引いたり、何か自分の意見を書いたり。太い傍線を引いて、欄外に「断じて否」とか(笑)。 inf. はははは! 仲俣 あれってブログのコメントと一緒ですよね。「この著者はこう言っているが、俺には許せん」という。いまも古本屋に行くと、たまにありますよね、昔の人がたくさん書き込みをした本が。でも今は、本というのは要らなくなったらブックオフに売るものになっちゃったから、書き込みされない。本というのはそこに書