依存症専門医の磯村毅氏の「二重洗脳」と「図解で分かる依存症のカラクリ」 という本を読みましたので、そこから考察してみます。 著者の主な主張は「二重洗脳説」と「失楽園仮説」です。 二重洗脳とは一言で言うと、「報酬とそれを失う恐怖による洗脳」です。 それらを強める要因は色々あるのですが、一つの大きな理由として 「短期のプラス効果が長期ではマイナスである事を隠している状態」が挙げられます。 例えばお酒を飲めば短期的には良い効果ばかり得られます。 しかし長期的に見ると「マイナスにしかならない」そうです。 ここでお酒の効果をおさらいしてみます。 酒の短期効果 ・ドーパミンの分泌(快楽) ・リラックスできる ・言いにくいことが言える ・悩みを忘れられる ・よく眠れる 酒の長期効果 ・睡眠時の後半における質が低下(寝起きが悪くなる) ・理性を司る前頭前野の機能低下 ・ドパミン受容体の減少(慢性的なイライ