朝鮮学校に対する神奈川県の補助金支出をめぐる問題で、県と県議会は9日、神奈川朝鮮中高級学校の授業を視察した。黒岩祐治知事が交付継続の前提として拉致を「あってはならない非人道的行為」と記述した補助教材の使用を求めており、その確認が目的。授業では拉致を「国家犯罪」と教えたが、議会内では「準備された授業を見せられ、補助金を認める理由にされる」との危惧も出ていた。 視察は、拉致の授業実施の確認方法を県が打診し、学校側が授業参観を提案して実現。職員4人と県議5人が訪問し、教科書の反日的な記述が問題となっていた「現代朝鮮歴史」の高校3年2クラス30人を対象とする合同授業を視察した。 職員らによると、授業では特別に日本語が使われ、学校が使用を約束した視聴覚教材も拉致被害者が帰国した場面など約6~7分を上映。教員が「拉致はいかなる理由でも正当化できない」などと問いかけ、生徒が「自分や家族が拉致されたらと考